なぜ重要?仕事におけるコミュニケーション能力《社会人のコミュ力UP講座①》
高度に情報化した社会で、働き手が減っていくと予想されている日本では、企業という組織内で効率よく意思と情報を伝え、仲間の能力を引き出せる高いコミュニケーションスキルを持った人がますます重視されます。
でも「コミュニケーションが下手だな」といわれても何をどのように改善すればよいのでしょうか?
このコラムでは、コミュニケーションとは何かを知り、社会人としてどのように取り組めばよいのか確認していくためのヒントを提供します。
仕事におけるコミュニケーションの大切さ
隣の部署の人から仕事を電話で頼まれる、お客様にメールで仕様を伝える、上司に報告をする・・・毎日の仕事の様々な部分は、コミュニケーションで成り立っています。
ですから、コミュニケーション上手は仕事上手、ともいえるかもしれません。
それだけ、コミュニケーションは重要なのです。
具体的には、コミュニケーションにはどのような種類や役割があるのでしょう。主な役割をまとめてみました。
このように見てみると、仕事のほぼすべてがコミュニケーションと深い関係があることがわかります。
今後労働人口が減り続ける日本では、限られた人数で効率よく業務を遂行することが必要になります。チームの中で仕事を分担し、自分の前後の工程にいる人から、上手に情報を貰って、無駄なく仕事をし、次の人に間違いなく成果物を渡すためには、たとえば、
なんのために、いつ、どこで、何を、どこまで、どのように
・・・などの情報を間違いなく伝えることが必要です。
これができるかどうかが、業務効率改善に直結するのです。
ですから、コミュニケーションを改善していくことは社会人の必須スキルといえるでしょう。
コミュニケーションの基本を押さえよう
コミュニケーションが上手な人ときくと、どんな人を思い浮かべますか?
話がうまい。スピーチができる。ユーモアがあって笑いをとれる。興味深い話題を提供できる。・・・そのような人物を想像するかもしれませんね。
しかし、仕事で日常的にコミュニケーションをとるとき、必ずしも「うまい話」をしたり「笑いを取ったり」しなければならないわけではありません。
それよりも、日ごろコミュニケーションを取りあう必要がある人と仲が悪いとか、嫌いになる、対話にストレスを感じる、といった、話すスキル以前の問題を起こさないということも、重要なテーマでしょう。話す内容はもちろん大切ですが、話す人への好き嫌いは、見た目や雰囲気、表情や、態度が大きな影響を与えます。
第一印象が悪くて話を聞いてもらえない、なんていうことがあれば、もったいないことこの上ありません。また、第一印象は一度つくられると変えるのが難しいとも言われています。疲れている人の場合は、物事を悲観的に捉えたり、敵対的に感じたりすることがあるため、意識して好意的な第一印象を与えるのも大切です。
次回は、どのような相手にも受け入れられやすく良い関係を作るポイントについて説明します。
(アイアール技術者教育研究所 H・N)
- 第1回: なぜ重要?仕事におけるコミュニケーション能力
- 第2回: 職場で良い人間関係を築けるコミュニケーションのポイント
- 第3回: 共感によるコミュニケーション「ラポール」とは?ラポール形成の基本と実践
- 第4回: 職場でのコミュニケーションスキル応用編|よくある場面での対応のコツ
- 第5回: メールコミュニケーションの特徴とトラブルを防ぐポイント
- 第6回: 会議におけるファシリテーションのコツ