LTspiceを活用したEMC設計基礎から設計応用(セミナー)
開催日時 | 2024/2/29(木)10:00~17:00, 2024/3/7(木)10:00~17:00 |
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担当講師 | |
開催場所 | 日本アイアール㈱ 本社セミナールーム またはZoomによるオンライン受講 |
定員 | 会場受講は7名 |
受講費 | 69,300円(税込) |
LTspiceを活用したEMC設計基礎から設計応用
約250ページの研修テキストと約50のLTspice回路を使ってセミナーを行います
EMC設計・対策のためのノウハウや定石を単に伝えるのではなく、EMC設計において問題となるEMI(電磁妨害)の発生のメカニズムやEMS(電磁感受性)を低くするための原理を理解して、製品開発の初期段階からEMC問題を起こしにくい設計をするための知識習得を目標とした講座です。
コスト効率と技術的効果を両立させたEMC設計を可能とするために、L、Cの周波数特性、MOSFETの電流特性、金属によるシールド効果、リターン層に流れる電流分布、コモンモード・ディファレンシャルモード電流による放射電界などについて数式を使用し定量的に解説しています。数式の理解を容易にするために式の導出についても省略せずに記述し、SPICE解析事例も示すことによって数式の理解が不十分であっても感覚的に理解できる構成にしています。
伝送線路に関しては理論・実測・SPICE解析を比較することによって、理論の理解を助け、SPICE解析におけるモデル化の基本を学ぶことができます。
リターン層については伝送線路を拡張した概念でモデル化し理解することによって、リターン層に流れる電流の経路をイメージすることが可能となります。
EMC設計事例としてドライバIC、バイパスキャパシタ、コモンモードフィルタ、フェライトビーズなどを使った差動配線回路のLTspiceによる過渡解析、FFT解析、アイパターン解析事例を示します。
セミナーでは各受講者に事前に配信したLTspiceの回路ファイルを使用して各受講者に解析を行いながら受講していただきます。
※LTspice:アナログ・デバイセズ社配布の無償使用可能・無制限のSPICEシミュレータ

セミナープログラム(予定)
- EMC対策からEMC設計
1.1.EMC設計の必要性
1.2.EMC用語と関係
1.3.EMC設計手法
- インダクタ
2.1.インダクタンスの理論式
2.2.ソレノイドインダクタの理論式
2.3..表面実装インダクタの種類と特性
2.4.配線に寄生するインダクタンスの理論式
- キャパシタ
3.1.平行平板キャパシタの理論式
3.2.キャパシタの構造・等価回路と周波数特性
3.3.容量のDCバイアス依存性とDynamic Capacitor Model
- MOSFET,CMOS IC
4.1.MOSFETの構造と理論式
4.2.CMOS Inverter等価回路と構造
4.3.CMOS Inverter静特性と過渡特性
4.4..プロセスコーナーモデルと消費電流,動作スピード
- ロジック回路のPDN
5.1.実装基板の等価回路
5.2.PDNのターゲットインピーダンス
- 伝送線路
6.1.伝送線路特性式とSPICEモデル
6.2.伝送線路のSPICE解析
6.3.形状データからのSPICEモデル入手
- プリント基板
7.1.シングルエンド伝送線路とリターン層の定性的モデル
7.2.90°ベンド配線のリターン電流経路
7.3.スリット入りリターン層での電流経路,特性インピーダンス
7.4.差動配線,複数同相配線と電流経路
7.5.電流経路の周波数依存性
7.6.表皮効果
- 共振
8.1.LC共振
8.2.配線の共振
8.3.平行平板共振
8.4.共振の予防と対策
- 静電誘導・電磁誘導とシールド
9.1.シールド理論
9.2.静電シールド
9.3.磁気シールド
9.4.渦電流によるシールド
- アンテナ
10.1.EMC設計とアンテナ
10.2.ダイポールアンテナと放射電界
10.3.ループアンテナと放射電界
10.4.ダイポールアンテナ,ループアンテナの放射電界比較
10.5 .スロットアンテナ
- ディファレンシャルモード,コモンモードと放射電界
11.1.ディファレンシャルモード,コモンモード
11.2.コモンモード信号発生のメカニズム(コモンモード変換)
11.3.放射電界強度
- EMC対策部品
12.1.スペクトラム拡散クロック
12.2.フェライトビーズ
12.3.ノイズフィルタ
12.4.電磁波吸収体
- SPICEを使ったシミュレーション例
13.1.LVDS伝送路のシミュレーション
13.2.SPICEシミュレーションへの周波数依存損失パラメータの導入
- まとめ
appendix
参考文献一覧
主な受講対象者
- 回路設計者、レイアウト設計者、EMC関連業務に携わる方
- LTspiceのインストール~過渡解析のできる方
- 2~3年の回路、レイアウト設計経験のある方、中級者
期待される効果
- EMC設計のうち現象の把握・対策が困難な放射妨害に関して、現象の理解・低減のための普遍的な設計手法を理解できる
- コスト効率と技術的効果を両立させたEMC設計ができる
- 伝送線路の基本を理解できる
- 差動伝送線路のSPICE解析モデルを作成し、過渡解析、FFT解析、アイパターン解析ができる
- 電子機器のPCB・ケーブルなどの正常動作やESD試験における電流の経路を理論的に推定する事ができる
- 電磁界シミュレータを使用するための基礎的知識を習得できる
公開セミナーの次回開催予定
- 開催日 :2024年2月29日(木) 10:00~17:00、3月7日(木) 10:00~17:00(2日間の受講となります)
- 開催場所:日本アイアール㈱本社セミナールーム(秋葉原駅 徒歩2~3分他)、
またはZOOMによるオンライン講義(※日本アイアールへのアクセスはこちら)
- 受講料 :69,300円(税込)
※開講1週間前までに最少開催人数に達しない場合は、実施をキャンセルさせていただくことがあります。
※青木講師による出張セミナーをご検討の方は、お問い合わせください。
お申し込み方法
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