曲げ加工の基礎知識、まずはコレだけ!割れ対策の基本も紹介

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1.プレス加工の種類と「曲げ加工」

プレス加工には、せん断、曲げ、絞り、成形、鍛造、接合等と、多様な加工法がありますが、今回の連載コラムでは「曲げ加工」の基本について説明します。

 

プレス加工の種類と曲げ加工
【図1 プレス加工の種類と曲げ加工】

 

2.曲げ加工の種類

曲げ加工は、最も単純な加工で、次のような種類があります。

 

曲げ加工の種類(V曲げ、U曲げ、L曲げ、Z曲げ、ハット曲げ)
【図2 曲げ加工の種類(V曲げ、U曲げ、L曲げ、Z曲げ、ハット曲げ)】

以下では、代表的な曲げ加工である「V曲げ」を例に説明します。
 

3.「V曲げ加工」の原理と方式

V曲げ加工の原理は、材料の2点を支える支点A、Bと、その間の任意の位置に逆向きの荷重Pを加えると、曲げモーメントが発生し折り曲げられる、というものです。

  • 加工終点でパンチ・ダイで材料を押さえる方式が「底突き曲げ」です。
  • パンチを途中で止めると、任意の角度を作ることができ、この方式を「自由曲げ」と呼びます。

 

V曲げ加工の原理
【図3 V曲げ加工の原理】

 

4.曲げ割れとその対策

板材を曲げたとき、曲げの外側では引張応力が、内側には圧縮応力が発生し、曲げ外側の歪が限界に達すると、割れが生じます。

対策としては、要素別に次のような方法がとられます。

 

① 歪を小さくする

歪の大きさは、「板厚/曲げ半径」にほぼ比例するので、曲げ半径を大きくする

 

曲げ割れ対策(歪を小さくする)
【図4 曲げ割れ対策(歪を小さくする)】

 

② 延性を高める

同じ応力がかかっても延びやすくするため、材料を変える、焼きなます、板材の圧延方向と曲げ線を直角方向にする

 

曲げ線と圧延方向
【図5 曲げ線と圧延方向】

 

③ 割れるきっかけ(応力集中)を緩和する

板材を切断した際の、ダレ面を外側、バリ面を内側にする切断面をきれいに仕上げる

 

応力集中の緩和(ダレ面を外側、バリ面を内側にする)
【図6 応力集中の緩和(ダレ面を外側、バリ面を内側にする)】

 

5.曲げ加工とスプリングバック

曲げ加工後パンチを離し、荷重を取除くと、少し角度が開く方向に変化し(Δθ )、所定の角度θで曲げることができません。

これが曲げ加工でのスプリングバックです。

 

曲げ加工とスプリングバック
【図7 曲げ加工とスプリングバック】

 

一般的な対策としては、予めスプリングバックを見込んで、パンチ・ダイで曲げ加工時の角度を少し小さくして加工するという方法があります。

その他の対策としては、

  • 一度所定の角度より少し浅い角度で曲げ、故意に加圧を緩めスプリングバックを起こさせたのち、再度所定の角度まで曲げる。
  • 前工程で曲げ部にV字型のくぼみを入れておき、そこにパンチの刃先をあてて曲げる

などの方法もあります。
 

ということで今回は、絶対に押さえておくべき「曲げ加工の基本」をご紹介しました。
 

(アイアール技術者教育研究所 T・I)
 


併せて読みたいおススメの記事(生産技術のツボ「プレス加工特集」)


 

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