新QC七つ道具の基本③ 系統図法とは?

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新QC七つ道具とは?

主に数値データを扱う定量的な手法である「QC七つ道具」に対して、主に言語データを整理して扱う定性的な手法が「新QC七つ道具」です。

QC七つ道具、新QC七つ道具の2つが使いこなせれば、日々の様々な業務が論理的に行えるようになると考えられます。
また、新QC七つ道具は製造業以外にも様々な場面で使える意思決定ツールとしても有効です。

新QC七つ道具は、以下の7つの技法からなります。

  • 親和図法
  • 連関図法
  • 系統図法
  • マトリックス図法
  • アロー・ダイヤグラム
  • PDPC法
  • マトリックス・データ解析法

一つずつみていきましょう。

このページでは、系統図法について紹介します。

 

系統図法とは?

系統図法とは、一言で表すと「なぜなぜ分析をさらに分かりやすく図式化」した手法です。

なぜなぜ分析は、「なぜ?」を5回繰り返すことで真の原因と解決策を考える手法で、品質管理活動に広く活用されています。

しかし、もれなく要因を洗い出すためには、1つの「なぜ?1」だけではなく、複数の「なぜ?1」について、なぜなぜ分析をする必要があります。つまり、一つの問題に対して、縦櫛に複数「なぜ?1」、横櫛に1つの「なぜ?1」から5回のなぜなぜ、と平面的に展開することになります。

なぜなぜ分析を繰り返していくと、かえって問題が複雑化して観点に漏れが生じたり、方向性を誤ったりする可能性も出てきます。
 

「目的」と「手段」を右に展開して、視覚的に把握!抜け漏れ防止にも有効

VE(価値工学)について、当サイトのコラムでも紹介をしていますが、系統図法はVEで用いる「機能系統図」の考え方を応用したものです。
(※VEの「機能系統図」については、関連コラム「そうだったんだ技術者用語 VEとVAそしてTeardown]も併せてご参照ください。)

一つの課題という「目的」を達成するための「手段」、その手段を「目的」としてそれを達成するための「手段」、というように、
目的 ⇒ 一次手段:そのために何をする? ⇒ 二次手段:そのために何をする? ⇒ 三次手段
と右へ展開して、図に表します。

新QC七つ道具の一つである系統図を使うことによって、ネズミ算式に増える解決手段をより視覚的に把握して、有効な解決策を見出すと同時に、他に要因はないのか?、他に手段はないのか?等、抜けや漏れの有無を検討できる効果も期待できます。

新QC七つ道具の基本②「連関図法」の説明で取り上げた「なぜ売り上げが伸び悩むのか」を例に、売上増大を目的として系統図を作ってみると、図のようになります。
 
系統図法
 
連関図法で明確にした課題に対して一つの手段が提案されたら、それを目的として、では達成する手段は?というように展開していくイメージがご理解いただけると思います。
 
皆さまも「系統図法」を活用してより効果的な製品開発や品質管理活動に役立ててください。

 
(アイアール技術者教育研究所 S・Y)
 


関連コラム:「新QC7つ道具の基本」シリーズ

 

新QC7つ道具に関するEラーニングはこちら
 

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