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プロセス技術の問題解決の基礎《問題解決型QCストーリー・なぜなぜ分析等による問題解決ワーク》
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以前に当サイトのコラムで、品質管理(QC)の基本技法である「QC七つ道具」の基本を紹介しました。
QC七つ道具は、1950年代にアメリカの統計学者であるデミング氏、ジュラン氏が生産現場の品質管理方法として日本に広めた方法を、1960年代に石川馨氏がまとめたものです。
QC七つ道具は、主に数値データを扱う定量的な手法です。
その後、間接部門を含めて全社的に品質管理をすべきという考え(TQC, Total quality control)から、1970年代に納谷嘉信氏がまとめたのが「新QC七つ道具」です。
こちらは主に言語データを整理して扱う定性的な手法です。
QC七つ道具、新QC七つ道具の2つが使いこなせれば、日々の様々な業務が論理的に行えるようになると考えられます。
また、新QC七つ道具は製造業以外にもさまざまな場面で使うことのできる意思決定ツールでもあります。
新QC七つ道具は、以下の7つの技法からなります。
一つずつみていきましょう。
このページでは、「親和図法」について紹介します。
親和図法とは、一言で表すと、「言語情報を似たもの同士でまとめる」手法です。
現場でのトラブルや、クレーム情報は多岐にわたります。またお客様の声(ニーズ)も様々です。
しかし、親和図法を用いて、お客様の要望を似たもの別に分類することでニーズを正確に把握して、より市場要求に合致した新製品開発に結び付ける効果が期待できます。
また、過去のトラブル(過去トラ)やクレームに共通の傾向を把握しておけば、事前に対応方法・手順などを準備しておくことができ、新たな問題発生時の解決がより容易かつ迅速に行えることが期待できます。
例えばお客様からのクレームひとつひとつを付箋にかき出し、似たもの同士のグループを作り、それをさらに分類すれば、解決策をより包括的に考えることができます。
ここでは架空の事例として、ある木造椅子メーカーでの使い方を想定してみます。
このメーカーにも、日々様々な顧客の声が届きます。
・・・などなど
これらの様々な顧客の声を親和図法でまとめてみると、次のようになります。
顧客の声を集約すると、リビング用に木製椅子の需要は高く、リクライニングなど機能を付加した商品を開発すれば売り上げ増が期待できることがわかります。
これはあくまで架空の一例ですが、沢山の情報を似たもの同士に分類・整理することで、方向性が見えてくるイメージをご理解いただけると思います。
皆さまも「親和図法」を活用して、より効果的な製品開発や品質管理活動に役立ててください。
(アイアール技術者教育研究所S・Y)