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プロセス技術の問題解決の基礎《問題解決型QCストーリー・なぜなぜ分析等による問題解決ワーク》
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「QC七つ道具」が、主に生産現場の品質管理方法として日本に広められた定量的な手法であるのに対して、「新QC七つ道具」は主に言語データを整理して扱う定性的な手法が中心であり、1970年代に納谷嘉信氏によってまとめられました。
新QC七つ道具は、間接部門を含めて全社的に品質管理をすべきという考え(TQC, Total quality control)がベースにあり、製造業以外にも様々な場面で使うことのできる意思決定ツールとしても活用されています。
新QC七つ道具は、以下の7つの技法からなります。
一つずつみていきましょう。
このページでは、マトリックス・データ解析法について紹介します。
マトリックス・データ解析法は、「マトリックス形式で集めたデータを数値的に視覚化して解釈」するためのツールです。
上述のように、言語データを整理して扱う定性的な手法が多い新QC七つ道具の中にあって唯一、数値データを扱う定量的な手法です。
マトリックス形式に整理された2種類以上のデータ群から、ある傾向、データ相関の有無、を定量的に把握する、または強弱(尺度)が含まれるデータの定量的解釈、などに活用することができます。全要素中の個々の要素の位置づけを考えることで、個々の要素に含まれる傾向を数値化することができます。
マトリックス形式で集められた多くの数値データを、二次元平面図(X-Y平面図)である散布図に表わし、異なる評価指標の座標軸からデータ相関をわかりやすく視覚化して示す手法で、多変量解析では「主成分分析」といわれています。
データ・マトリックス解析は次のような手順で行います。
解析は、複雑な計算を伴うことが多いため、パソコン用の統計解析ソフトを利用することをお勧めします。
無料で使用できるものも公開されています。
ここでは、簡単な例として評価指標1と2の相関を評価した図表を紹介します。
評価対象に、二つの指標で点数をつけ、生データから平均値を引いた値を標準偏差で割って基準化し、散布図に表して相関を見ます。
評価指標1と2の間にはトレードオフの関係があることがわかります。
(評価指標1の点数が高いと、2の点数は低くなる傾向)
データ・マトリックス法は、マトリックス形式に並んだデータ群からは知ることのできないデータ間の相関を二次元で(場合によっては三次元)で視覚的に、かつ定量的に把握するのに便利です。
競合分析、自社・他社分析、5択式アンケートなど、市場調査結果から売れ筋を見極めて新商品開発の方向性を選択するといった場面などに使用することができます。
また、データ・マトリックス解析から作成される散布図はQC七つ道具の一つですから、当然ながら品質管理活動に役立てることができます。
ぜひマトリックス・データ解析法を活用してより効果的な製品開発や品質管理活動に役立ててください。
(アイアール技術者教育研究所 S・Y)