日欧米の化学物質管理規制、SDS・ラベル作成のポイントと最新動向(3回シリーズ)
第1回 2024/4/9(火)13:30-16:30 , 第2回 2024/4/16(火)13:30-16:30 , 第3回2024/4/23(火)13:30-16:30
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「GHS」とは、”Globally Harmonized System of Classification and Labelling of Chemicals” の略称で、化学品の危険有害性を世界的に統一された一定の基準に従って分類し、絵表示等を用いて分かりやすく表示したものです。
私たちの生活には様々な化学品が使われています。
生活にある身近な化学品の例として、殺虫剤やガソリンがあります。
例えば、殺虫剤が手に付着すると湿疹等の症状が発現するかもしれません。
また、ガソリンの使用方法を誤ると引火、爆発の危険性があるかもしれません。
化学品を取り扱う前に、その化学品はどのような危険有害性があるのか(発がん性はあるのか、皮膚刺激性はあるのか、爆発するのか等)事前に知っておくことは大切です。
これまで化学品に対する世界各国の危険有害性に関する分類表示が異なり、危険有害性がわかりにくい場合がありました。
GHSは統一された基準に従い化学品を分類し、情報をラベルやSDS(Safety Data Sheet:安全データシート)に反映させることで、災害防止及び人々の健康、環境の保護に役立てようとするものです。
【図1 GHS分類による絵表示の例】
GHSでは、9種類の絵表示(ピクトグラム)が決められており、危険有害性の区分に応じて表示されます。
【図2 9種類の絵表示(ピクトグラム) *1)】
GHSにおけるラベルとは、GHS分類を行った結果、危険有害性のある化学品の種類や取り扱いに関する情報が、容器や包装などに張り付けられたものです。また、GHSは作業区域内に表示することもできます。
このような方法も含めて危険有害性に関する情報を表示することを「ラベル表示」と言います。
GHS対応のラベル表示は、以下の6項目で構成されます。
【図3 GHS対応におけるラベル表示の構成 *2)】
GHS、SDSに関連した日本の法律は3つあります。
※上記3つの法律に関する基礎知識は、「技術者のための法律講座」の下記ページでご紹介しています。
また、日本国内ではGHS共通ルールを日本産業規格(JIS)として定めています。
GHSに関しては以下2つのJISがあります。
JIS規格は、日本産業標準調査会(JISC)のサイトで閲覧できます。
以上、GHSの基礎知識についてご説明しました。
当研究所サイトでは、ラベル・SDS作成などに関するセミナー情報をご紹介していますので、ぜひご活用ください。
(日本アイアール株式会社 特許調査部 Y・I)
≪参考文献・サイト≫