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不具合未然防止の基本と実務への適用《事例で学ぶ FMEA/FTA/DRBFMの効果的な使い方》(セミナー)
2024/12/3(火)9:30~16:30
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システム全体の機能を高めるためには、個々の機能を高めることと、それらの機能の連系能力を高めることが必要です。
この連載コラムシリーズ「自動車部品と制御を学ぶ」では、主に自動車関連技術を例として、部品の機能と制御について解説します。
今回は制御システムのレイアウトについて取り上げます。
人間の行動とシステムの作動を比べると、図(A)と(B)のようになります。
システム制御を考える時に、人間のしくみはとても参考になります。
(最近では、人間の臓器が脳からの指令を受けるだけでなく、独立で互いにコミュニケーションを行っているというようなことも分かってきたようです。)
基本的理解として、まずは図のように三つの領域に分けます。
システムでは「検出」の領域がセンサ、「演算&出力決定」がコントローラ(コントロールユニット、制御モジュール)、そして「作動」の領域がアクチェータ(actuator、作動機械要素)となります。
技術の進歩により、センサ、コントローラ、そしてアクチェータが分担する機能範囲には様々なバリエーションが生じました。
以下の図で、基本構成の(C1)と比較して分担の例を示します。
(C2)のケースは、コントローラがより多くの仕事をするケースで、(C3)では逆にコントローラの仕事が少なくなります。
ケース(C2)と(C3)のメリットとデメリットは以下のように裏表の関係にあります。
ケース(C3)のようなセンサやアクチェータを「インテリジェントセンサ」「インテリジェントアクチェータ」あるいは「スマートセンサ」「スマートアクチェータ」と呼びます。
システムではシステムの故障診断を行い、バックアップ制御などを行わなければなりませんが、図(D)で示すように、センサやアクチェータがインテリジェント化されていると、自己故障診断を行うこともできます。
アクチェータのインテリジェント化をさらに進めた姿として、コントローラとアクチェータを一体にする場合もあります。
この場合には、熱、振動などアクチェータの搭載環境にコントローラ部も耐えられるようにしなければなりません。一方、コントローラとアクチェータ間の配線が不要になります。
アクチェータの制御においては、アクチェータ搭載場所の環境条件による補正やアクチェータの駆動状態によるフィードバック制御を行う場合がありますが、アクチェータにセンサを組み込む、すなわちセンサとアクチェータを一体化すると、補正や制御の精度向上が可能になります。
多くのセンサを用い、多くのアクチェータで複数の機能を実現する場合には、図(F)に示すように、コントローラを統合していくか、分散したままで、コントローラ間で通信を行うかという選択があります。
分散制御と統合制御の主な特徴は以下のようになります。
これらのメリット、デメリットを考慮して、独立システムと統合システムの割合(組み合わせ)を最適化することが必要です。この場合には、技術変化をより長期に捉えた戦略が重要となります。
(日本アイアール株式会社 特許調査部 H・N)