職場でのコミュニケーションスキル応用編|よくある場面での対応のコツ《社会人のコミュ力UP講座④》

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コミュニケーションの応用実践(1)

仕事の現場においては、コミュニケーションスキルの応用編ともいえる難しい局面が多くあります。
今回は、代表的ないくつかの事例において、どのように対応するのがよいかについて見ていきます。

 

場面1:相手が技術的に間違っている

技術的なプロセスについて上司に相談に行ったところ、返ってきたのは思ってもみない言葉でした。
次のシチュエーションであっても、ラポールを保つためにあなたはどう返しますか?

 

相手が技術的に間違っている

 

これはNoといわなくてはいけない状況です。即座に「いいえ」、と反応しそうになりますが、言い切った上司を否定してしまえば、仮にうまくいっても、上司の顔をつぶすこともあります。
だからといって、技術的に間違っていることは肯定できません。

 

おうむ返し(理解)

 

そこで「そうお考えなのですね」と、上司が考えているという事実を理解し認める返答をしましょう。上司の考えを理解したからといって、内容の肯定にはなりません。このワンクッションで、技術的な適正を保ちつつ、コミュニケーションが円滑になるでしょう。

 

場面2:難しい交渉を行う

相手にとって不利な交渉(お願いごと)をしなければならないとき、相手にどのように伝えたらよいのでしょうか。

 

難しい交渉を行う1

 

難しい交渉を行う2

 

これは、あまり深くない人間関係の相手ですから、人間関係の初期と似ていると考えます。
ラポールをつくり、相手側の前向きな提案を引き出すことを考えましょう。

 

近接性(人間的側面)

 

素直に自分の非を認めて、大変困っている状況を正直に伝えてみましょう。近接性を感じ取って、親身に聞いてくれるかもしれません。「どのようにすればよいか」は、相手の提案を希望する言葉です。
印刷所もアナウンスが分かりづらいという自覚があるかもしれません。あなたが、困っていながら、それを指摘せず、相談したことへの返報性から、提案をもらえる可能性があります。

 

場面3:相手のやる気を引き出したい

今度は、あなたと実験チームを組んでいる後輩です。
しかし、上司もあなたも納得したうえで行っている実験に、後輩は不満があり、やる気が出ないようです。

 

相手のやる気を引き出したい

 

職権上は、命令してやらせることはできます。しかし、それでは将来的に後輩はつぶれてしまうかもしれません。そんなとき、あなたならどう話しかけますか?

スタッフは会社の宝です。今後も実験に後輩の力が必要です。
上司にも同じ方向性であたってもらうよう根回しの必要はありますが、まずはあなたの言葉で少しずつ心を開いてもらいましょう。

 

引き立ての3K・敬意、おうむ返し

 

いくつかやり方はありますが、この場合は、相手の気持ちをほぐすためにまず相手の言い分をこちらは聞く姿勢があることを見せましょう。とことん話を聞き出すことに専念し、話しを聞くうちに「その気持ちはよくわかります」など、類似性を見せることもよいでしょう。

 
今回紹介したケースは、いずれも「こうすれば解決」とはいかないものばかりですが、コミュニケーションの取り方次第で良い方向に向かわせることはできるのではないでしょうか?

次回は、1対1の顔を突き合わせてのコミュニケーションとは違う、メールや会議などでのコミュニケーションについて、見てみましょう。

 
(アイアール技術者教育研究所 H・N)

 

【連載コラム:社会人のコミュ力UP講座】

 

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