QC七つ道具の基本⑥ チェックシートとは?
QC七つ道具とは?
ものづくりの基本的な技法に、QC七つ道具というものがあります。
QCというのは、品質管理=Quality Control のことです。
QC七つ道具は、品質管理のキホン技法ということになります。製造業のあらゆる分野で用いることができる、ものづくりに関わる人にとっては必修の技法となります。
- パレート図
- ヒストグラム
- 散布図
- 特性要因図
- 管理図
- チェックシート
- グラフ(層別)
このような7つの技法を合わせて、QC七つ道具と呼びます。
一つずつみていきましょう。
このページでは、チェックシートについて紹介します。
チェックシートとは?
問題が発生するとき現場で何が起こっているのか、その場で作業者自身が書き留める。
これができるのがチェックシートです。
すぐに現場で実践できるデータ取得に有用なツールです。
チェックシートには様々な書式がありますが、重要なことは次の3点です。
- 書きやすいこと
- 記入事項を必要最小限にすること
- 集計しやすいこと
いかに記入負荷を軽減するかがポイント!
チェックシートは現場で作業者が記入するものですから、上記の点を留意してなるべくシンプルで記入しやすい書式となるように工夫します。
したがって、まず何が知りたいのか、調査データをどのように使うのか、調査目的を明確にした上で、調査項目と記入項目を設定します。
設定した項目に該当しない場合もあるので、項目欄には「その他」を設けておくと良いでしょう。
現場作業者の記入負荷を軽減するために、調査を実施する期間はなるべく最小となるように、またどのタイミングで実施するのが良いかを考えて設定します。
数値を記入する方法は、「正」の字を使うのが広く用いられていますが、グローバル化の時代を考えると、下図サンプルのように4本までの短い斜め線と、と直交する長い斜め線の組合せで5個単位とする方が記入しやすいかもしれません。
チェックシート(例)
チェックシートは、現場で作業者が手書き記入します。
品質管理担当者は、記入されたデータをエクセルシート等に転記入力して、必要に応じて平均値や標準偏差値を算出、さらにグラフなど他のQC七つ道具を駆使して特徴や傾向を把握しやすくする、といった作業を行うことで、データ分析に活用します。
(アイアール技術者教育研究所 S・Y)
関連コラム:「QC7つ道具の基本」シリーズ
- ① パレート図とは?
- ② ヒストグラムとは?
- ③ 散布図とは?
- ④ 特性要因図とは?
- ⑤ 管理図とは?
- ⑥ チェックシートとは?
- ⑦ グラフとは?層別って何?