【QC検定3級対策】QC7つ道具の手法を確実に押さえよう《得点源におすすめ》

QC7つ道具の問題と解説

QC検定は、JSA日本規格協会グループが主催する品質管理の知識を問う筆記試験です。
内容は品質管理とは何か？から始まり、改善活動の基礎知識、統計的なプロセス管理など多岐にわたります。
受験者数は年々増加しており、毎年の受験者数が10万人を超える製造業ではメジャーな試験です。
［※関連記事：【技術系資格ナビ】QC検定（1〜4級の難易度/合格率/勉強方法/メリット）はこちら］

この連載では、各級の頻出範囲について例題を交えて解説を行います。この連載を通じて、QC検定の受験準備をしてみましょう。

3級の試験範囲は日本規格協会のHP（品質管理検定レベル表）をご確認ください。

【3級解説：第3回】QC7つ道具

今回は3級の試験範囲（手法分野）から「QC7つ道具」に関して解説します。
「QC7つ道具」とは品質を管理したり改善の方策を決める際に使う手法です。

1つ1つの手法については、当サイトの解説記事「QC7つ道具の基本」の各ページ（下記リンク）をご参照ください。

QC検定3級ではQC7つ道具の基礎知識について問われます。
毎回このQC7つ道具から多くの問題が出題されており、3級の最重要知識の一つと言えます。
しっかりと学習すれば得点源にすることができますので、ぜひ下記の例題にチャレンジしてみましょう。

例題

［1］ある製品の検査で発見された不適合品の数を内容別に層別した。この結果を用いてパレート図を作成したが、パレート図として最も適しているのはア～エのうちどれか。

QC検定3級解説③QC7つ道具パレート図

［2］特性要因図において、次の(　)内に入る最も適切な語句をア～クの中から選べ。

特性要因図は特性と要因の関係を図に整理したもので、不良の( ① )などに用いられます。欧米では「フィッシュボーン・ダイアグラム( ② )」とも呼ばれています。
要因項目は一般的に「Man」「( ③ )」「Material」「Method」の4Mを選びます。

QC検定3級解説③QC7つ道具特性要因図

［ア.原因究明　イ.Machine　ウ.Mechanism　エ.特性　オ.大骨　カ.背骨　キ.要因　ク.魚の骨図］

［3］次の①～④のヒストグラムに関する文章において、最も適切なグラフを選択肢ア～エから選べ。
① 原材料など一部に異なる種類のものが混入している離れ小島型である。
② 規格値を外れているものを選別して取り除いた際にできる絶壁型の分布です。
③ 測定の不確かさや度数分布のクラス分けに誤りがある歯抜け型である。
④ 工程が管理された状態を示す一般型の分布である。

QC検定3級解説③QC7つ道具選択肢

［4］散布図について、次の(　)内に入る最も適切な語句を選びましょう。
散布図とは関連のありそうな( ① )の特性または要因どうしを対にとったデータを( ① )の軸の交点にプロットした図です。
点が右上がりの傾向（一方の変数の値が増加したときにもう一方の変数の値も( ② )する）が見られた場合( ③ )があるという。
このとき、傾向線からのばらつきが( ④ )ほど強い相関があるといえる。

［ア.2つ　イ.3つ　ウ.増加　エ.減少　オ.正の相関関係　カ.負の相関関係　キ.大きい　ク.小さい］

［解答と解説］

解答と解説はここをクリック

［解答］

［1］エ
［2］①ア.原因究明、②ク.魚の骨図、③イ.Machine、④エ.特性、⑤キ.要因、⑥カ.背骨、⑦オ.大骨
［3］①イ、②ウ、③エ、④ア
［4］①ア.2つ、②ウ.増加、③オ.正の相関関係、④ク.小さい

［解説］

［1］
パレート図の折れ線は累積割合を示していますので、折れ線が下降することはありませんのでアは不正解です。またパレート図の棒グラフは左から割合の大きい項目を載せていきますので、ウも不正解です。表を見ると最も不適合品数が多かったのは「ヨゴレ」ですので、イも不正解です。したがって正解はエです。

［2］
特性要因図に関する基本的な知識を覚えましょう。

［3］
① 離れ小島型は、データが2山などに分かれている状態をいいます。
② 絶壁型は、山形にならず途中で途切れている分布です。
③ 歯抜け型は正確なヒストグラムではないことを示唆する分布です。
④ 一般形（富士山型とも呼ばれます）のヒストグラムは、統計的管理状態にあると言えます。

［4］
点が右上がりであれば正の相関があるといいます。また傾向線からのばらつきが小さいほど強い相関があるといえます（下図）。