【資料・ツール解説】VE機能評価分析表の使い方

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Value Engineering
 
VE(Value Engineering)手順の中における機能評価の段階で用いられる「機能別コスト分析」、「機能評価」、「対象分野選定」の各表について簡単に説明するとともに、当サイトから無料でダウンロードできるVE機能評価分析各表のフォーマットの使い方についてご紹介します。
 

VEの基本ステップ

VEは”Value Engineering”の頭文字をとったもので、日本語では「価値工学」です。
すなわち、製品やサービスの「価値」を、それが果たすべき「機能」とそのためにかける「コスト」との両面で把握し、システム化された手順によって「価値」の向上をはかる手法です。
 
VE活動は次のようなステップで進めます。

(1)機能定義・・・分解の段階

ユーザ(顧客)の求める価値に関する情報を収集して、必要となる機能を定義して、それを整理する。

(2)機能評価・・・分析の段階

機能別のコスト分析と評価を行い、VE対象分野を選ぶ。

(3)代替案の作成・・・創造の段階

アイデア発想とその評価を行い、具体化する。

今回ご紹介する機能評価分析表は、上記(2)のステップに用いるものです。

 

機能別コスト分析

必要な機能を達成するために費やしている現行コストを明確にします。
 
機能別現行コスト分析表の例
 
構成要素(部品)のコストが各機能にどれだけ関連しているかを明確にして構成要素(部品)のコストを各機能に配賦します。

配賦の方法には、機能達成に消費される資源を評価して関係する機能分野に配賦する「消費」、機能達成に対する構成要素の貢献度比率から関係する機能分野に配賦する「貢献度」の他、「均等割り」、「重み付け」の4つの方法があります。

 

機能評価

機能別コスト分析結果を受けて、機能評価値を設定します。
 
機能評価(目標コスト)分析表の例
 
機能評価値は、コスト低減目標(あるべきコスト)となります。

市場情報(競合他社)と比較して設定する方法(実績価値標準)や、機能の重要度比較、アイデア想定などの方法があります。

 

対象分野の選定

VE対象とする改善すべき機能分野の優先順位付けを行います。
 
VE対象分野選定表の例
 
優先順位は、価値の程度(機能評価値/現行コスト)とコスト低減余地(現行コスト‐機能評価値)を計算して、決定します。

 
各表には、目標CD率と価値の程度の欄を除いてコスト評価値を金額で記入します。通貨単位は、対象となるものを記入してください。
金額合計欄は、自動計算集計されます。
目標CD率と価値の程度は、比率から自動計算されます。
VE対象分野の優先順位は、自動計算されるコスト低減余地を基に順位付けして決定してください。

 
VE機能評価分析の各表を活用してVE活動を進めることで、より価値の高い製品改良や製品開発にお役立てください。

 
(アイアール技術者教育研究所 S・Y)
 


当研究所では、このページでご説明した「VE機能評価分析表」(EXCEL形式)のフォーマットを無料提供しております。記入例も別シートで掲載しております。

※当研究所が提供している資料や各種フォーマット等につきましては「資料ダウンロードページ」をご参照ください。


 

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