塗布膜乾燥の基礎からトラブル対策、膜厚制御事例まで【提携セミナー】
おすすめのセミナー情報
もっと見る開催日時 | 2024/6/13(木) 10:30-16:30 ※途中、お昼休みと小休憩を挟みます。 |
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担当講師 | 鏡 裕行 氏 |
開催場所 | 【会場受講】[東京・大井町]きゅりあん4階第1グループ活動室 |
定員 | - |
受講費 | 47,300円(税込(消費税10%)、資料付) |
〇数値シミュレーションの実際を概説し、塗布膜乾燥機構の本質をご説明します。
〇実際に扱う系の乾燥過程の理解および乾燥トラブル対策のヒントとなることを目指していきます。
塗布膜乾燥の基礎からトラブル対策、膜厚制御事例まで
《理論とシミュレーションを学び高品質化へのヒントを掴む》
【提携セミナー】
主催:株式会社情報機構
塗布膜の乾燥機構の解明は、様々な工学等の分野で求められている重要な課題である。塗布膜の乾燥においては、例えば乾燥後の膜厚分布が均一になることが求められるが、多くの場合、膜厚分布が均一にならず、また乾燥条件によって膜厚分布が変化することが経験的に知られていた。均一な乾燥後の膜厚分布を得るためには、塗布膜の乾燥過程の機構を解明することがまず必要で、その解明を経て、必要な制御を系に施すことにより、均一な乾燥後の膜厚分布を得るという目標へ近づくことになる。均質な膜分布を得る場合も同様である。また、乾燥後の様々な欠陥を克服する際にも、同様のプロセスが必要となる。
本講演では、塗布膜の乾燥工程の機構を解明するにあたり必要となる物理学的知識、考え方の講義から始めて、それらを基にした上記工程のモデル化の実際、およびその数値シミュレーションの実際を概説し、塗布膜乾燥機構の本質を理解する。また、これに基づいて様々な塗布膜不具合の原因を物理学的に考察する。そして、膜乾燥における様々なトラブル、欠陥、問題の克服と、膜厚分布の制御の方法について考察する。この講演が、今後参加者が実際に扱う系の乾燥過程の理解および乾燥トラブル対策のヒントとなることを目指す。
◆受講後、習得できること
- 塗布膜乾燥機構の理解
- 上記理解に基づいた各種乾燥工程における乾燥条件の適切な設定
- 塗布膜乾燥工程における各種トラブルの原因の理解とその対処法
- より適切な塗布膜乾燥方法の提案
◆受講対象者
- 塗布膜乾燥工程に従事する研究者、技術者
- 塗布膜乾燥過程のトラブル解決にお悩みの方
- 効率的に乾燥条件を設定したい方
- 塗布膜乾燥機構を理解したい方
◆必要な予備知識など
- 大学理工学部程度の物理学の基礎知識があることが望ましいが、必ずしも必須ではない。
- 塗布膜乾燥工程に従事されている方は、課題を明確にして受講されると効果的である。
◆講演中のキーワード
塗布膜乾燥、数理モデル、拡散方程式、拡散係数、蒸発速度、化学ポテンシャル、気液界面、緩和時間
◆受講された方の声(一例):
・全く知見の無い中で、受講させていただきましたが丁寧な説明で分かりやすかったです。
・塗布膜の乾燥の知識を得るために参加させて頂きました。全般的に興味深い内容で、受講して良かったです。
・薄液膜では対流ではなく拡散のみで溶媒・溶質のふるまいを理解できる事を知れて良かったです。
・乾燥膜の形態について、困っていましたがこのセミナーを通じて解決しました。ありがとうございました。
・乾燥に関する各種理論についてが、一番興味深かったです。
などなど……ご好評の声を多数頂いております!
担当講師
名古屋市立大学 大学院看護学研究科 教授 鏡 裕行 氏
■ご略歴:
東京大学理学部天文学科卒業
京都大学大学院理学研究科地球惑星科学専攻修士課程修了
京都大学大学院理学研究科物理学・宇宙物理学専攻博士後期課程研究指導認定の上退学(単位取得満期退学)
稚内北星学園大学情報メディア学部助手
名古屋短期大学保育科講師
藤田医科大学医学部准教授
徳山大学福祉情報学部教授
周南公立大学福祉情報学部教授
博士(工学)
■ご専門および得意な分野・研究:
理論物理学、情報科学、数理工学、地球科学
塗布膜乾燥機構、間欠泉の噴出機構、尿路結石症発症機構、動脈硬化症発症機構等の数理モデルによる研究
■本テーマ関連学協会でのご活動:
日本物理学会、日本温泉科学会、応用物理学会、情報処理学会、異文化間情報連携学会、なごや看護学会
■ご専門および得意な分野・研究:
理論物理学、情報科学、数理工学、地球科学
塗布膜乾燥機構、間欠泉の噴出機構、尿路結石症発症機構、動脈硬化症発症機構等の数理モデルによる研究
■本テーマ関連学協会でのご活動:
日本物理学会、日本温泉科学会、応用物理学会、情報処理学会、異文化間情報連携学会、なごや看護学会
セミナープログラム(予定)
1.塗布膜の乾燥工程の概要と課題
1.1 乾燥させるとは?
①乾燥が進行する原理
②乾燥を進行させる方法
1.2 レジスト塗布工程の例
①塗布方法
②乾燥方法
1.3 乾燥後に求められるもの
2.液体の理論
2.1 液体の一般理論
①液体中の分子に働く力
②液体を固体から乱れた状態としてとらえる
③液体を気体論的に考える
2.2 液体論からみた蒸発の理論
2.3 液体の凝集力の起源
2.4 液体の理論のモデルへの導入のポイント
3.溶液の理論
3.1 溶液の一般論
①溶液とは
②平衡状態の溶液の化学ポテンシャル
③非平衡状態の溶液の化学ポテンシャル
3.2 高分子溶液の特徴
3.3 溶液の理論のモデルへの導入のポイント
4.表面・界面の理論
4.1 表面張力
4.2 界面のぬれ
4.3 界面のゆらぎ
4.4 表面張力波と緩和時間
4.5 表面・界面の理論のモデルへの導入のポイント
5.溶媒の蒸発速度の理論
5.1 蒸発速度の式
6.溶液中の溶質・溶媒の動力学
6.1 拡散方程式
6.2 流体方程式
6.3 揮発中という非平衡状態での動力学
①化学ポテンシャルからの拡散係数の導出(平衡系)
②化学ポテンシャルからの拡散係数の導出(非平衡系)
7.平坦な基板上に塗布された高分子溶液の揮発過程
7.1 レイリー数とマランゴニ数
7.2 最もシンプルなモデル化
7.3 シンプルなモデルの改良
7.4 精密なモデル
7.5 数値シミュレーション結果の例
①膜厚分布の時間発展
②乾燥後の膜厚分布の乾燥速度依存性
③乾燥後の膜厚分布の塗布膜厚依存性
④乾燥後の膜厚分布の濃度の拡散係数依存性
⑤乾燥後の膜厚分布の溶媒の拡散係数依存性
⑥乾燥後の膜厚分布の固有粘性率依存性
⑦乾燥後の膜厚分布の蒸発潜熱依存性
⑧乾燥後の膜厚分布に対する高分子溶液特有の蒸気圧変化の効果
⑨液膜の表層と内部の乾燥の時間発展の違い
8.シミュレーション技術
8.1 拡散方程式の解法8.2 流体方程式の解法
9.実験によるモデルの検証
10.モデルの発展
10.1 3次元モデル
10.2 溶質の種類が複数ある場合
10.3 溶媒の種類が複数ある場合
10.4 具体的な現象へのモデルの応用(様々なムラ等)
10.5 マランゴニ効果の考慮
11.膜厚制御の実際、今後
11.1 様々なムラ等の制御の例
11.2 端部の凹凸の制御の例1:温度管理
11.3 端部の凹凸の制御の例2:気圧管理
11.4 端部の凹凸の制御の例3:濃度管理
12.様々な形状への応用
12.1 基板の側面への塗布の影響
12.2 球状体への塗布膜の場合
13.塗布膜の設計における留意点
公開セミナーの次回開催予定
開催日
2024年6月13日(木) 10:30-16:30 ※途中、お昼休みと小休憩を挟みます。
開催場所
【会場受講】[東京・大井町]きゅりあん4階第1グループ活動室
受講料
1名47,300円(税込(消費税10%)、資料付)
*1社2名以上同時申込の場合、1名につき36,300円
※会場での昼食の提供サービスは中止しております。
*学校法人割引;学生、教員のご参加は受講料50%割引。
備考
●録音・撮影行為は固くお断り致します。
●講義中の携帯電話の使用はご遠慮下さい。
●講義中のパソコン使用は、講義の支障や他の方の迷惑となる場合がありますので、極力お控え下さい。
場合により、使用をお断りすることがございますので、予めご了承下さい。
*PC実習講座を除きます。
お申し込み方法
★下のセミナー参加申込ボタンより、必要事項をご記入の上お申し込みください。