設計・開発

設計における”多様性”と”ロバスト性”を考える

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ロバスト性を考えた設計
 

1976年、ソ連軍の中尉が最新鋭戦闘機ミグ25で日本まで飛行し、亡命した。
これによりソ連の最重要機密が暴露されてしまうことになった。
このときミグ25には真空管が使われていることが分かり、最新鋭機で真空管を使っていることが最重要機密だったんじゃないかと揶揄された。
ところが米軍のさらなる調査で分かったことは、真空管は技術が遅れていたから使ったのではなく、真空管の耐電磁パルス性により、意図的に使用していたという事実でした。
(アメリカ映画で宇宙人の電磁パルス攻撃で地球の電子制御兵器がすべて無力化された時、観光用に飾ってあった旧式の退役軍艦が活躍するというのがありましたが)
 

設計と多様性

自然界、人間社会など、どの世界においても、多様性というのは重要で価値があることだと思いますが、ロバスト性(robust,外乱影響耐性)の高いシステムを設計するうえでも多様性は非常に重要な考えです。
同じ負荷や外乱因子で重要中枢部がバックアップも含めてやられるというのはよくないですね。
車両に電子制御が導入され始めたころも”意図しない加速”(unintended acceleration)を防ぐための技術検討が行われました。
当時はEMI(電磁ノイズ)に対する評価や対策も未成熟で、不測の制御不良へのバックアップは、メカニカルな緊急停止装置しかないのではというような議論もありました。
 

福島原発のロバスト性は?

福島原発のロバスト設計は十分だったでしょうか?
残念ながら否だと思います。

なぜならば、炉心を冷却する電源系統が影響を受けた際に、バックアップをすることになっていたディーゼル発電機設備も同じ外乱因子の津波にやられたからです。
電源系統を単に多重化することに対して異種独立なものでバックアップをするという考えは合っていたと思いますが、異種なものの価値は同じ外乱にやられないことです。
 

AI技術を投入された自律制御型ロボット

安全、便利で楽しいはずの車両が誤作動で非常に危険なものにもなりえるのと同じことが将来の最新鋭自律制御型ロボットにも起こりえます。

誤作動を防ぐためのロバスト設計として真空管を使ってバックアップ制御?
逆に結果的に暴走してしまった時に機能維持能力を完全ダウンさせる構造が必要?
それは簡単なメカニカル機構? ・・・

多様な切り口や発想で解析し過去に無い新しい多様な解を組み合わせた最新鋭の健全なロボットを作り上げることができるのは、やはり多様な技術者によるチームワークではないでしょうか。
 
(アイアール技術者教育研究所 H・N)
 

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