【早わかり電子回路】デジタル回路とアナログ回路の違いとは?それぞれの特徴って何?

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デジタル回路とアナログ回路の違い

今回は、電子回路のうち「デジタル回路」の前提知識について説明します。

1.「アナログ」と「デジタル」

電子回路は、大きく「アナログ回路」と「デジタル回路」とに分けられます。

まず、「アナログ」、「デジタル」とはどういう意味でしょうか?

自然界にある光や熱(温度)、音などの情報は連続的な値で変化します。
この連続した値を「アナログ」と呼びます。

一方、「デジタル」とは、連続量をとびとびな値(離散的な数値)として表現することになります。
連続量を表すアナログと反対の概念といえるでしょう。

電子回路の場合、情報を電圧・電流などの物理量で表すのが「アナログ回路」数字またはオン/オフ(1と0)などで表すのが「デジタル回路」といえるかと思います。

 

2.アナログ回路とデジタル回路の違い

では、アナログ回路とデジタル回路について、それぞれの特徴(長所・短所)を見てみましょう。
 

(1)アナログ回路の特徴

《アナログ回路の長所・メリット》

  • 多くの情報を短時間で伝えられる
  • デジタル回路に置き換えできない機能をアナログ回路で実現できる

 

《アナログ回路の短所・デメリット》

  • ノイズ、温度変化などの外乱に弱い
  • 素子のばらつきの影響を受けやすい
  • 小型化が難しい
  • (一般的には)デジタル回路より設計が難しい

 

(2)デジタル回路の特徴

《デジタル回路の長所・メリット》

  • ノイズ、温度変化などの外乱に強い
  • データの記憶が簡単
  • データの表示が見やすい
  • (一般的には)アナログ回路より設計が簡単

 

《デジタル回路の短所・デメリット》

  • 多くの情報を伝えるのに時間がかかる
  • ノイズが発生することがある
  • 初期の装置は大規模となる(集積化すれば、小型化は容易)

 
それぞれ、上記のような長所・短所を考慮して、用途に応じた使い分けが必要です。

 

近年は、アナログ信号もデジタル化すると、ノイズ等に強くコンピュータで扱いやすくなるので、必要なところだけアナログ信号で扱い、あとはデジタル信号で処理することが多くなっています。

次回は、デジタル回路の基本的な論理回路について解説します。
 

(日本アイアール株式会社 特許調査部 E・N)
 

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