- 機械製図「ドラトレ」シリーズ
《初心者向け》やさしい図面の書き方 最新JIS製図と図解力完成(セミナー)
2024/12/13(金)10:00~17:00
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目次
製造現場では、あらゆる機械、設備が稼働しています。
これらの機械、設備を制御するのに欠かせない装置の一つが「PLC」です。
また、私たちの日常生活の中にもPLCはよく使われています。例えば、以下のような場面です。
日本工業規格(JIS)ではこのように「あらかじめ定められた順序又は手続きに従って制御の各段階を逐次進めていく制御」のことを「シーケンス制御」と定義されています。
「PLC」とは、機械を制御する装置のことです。
“Programmable Logic Controller“(プログラマブル・ロジック・コントローラ)から頭文字をとって、一般的に「PLC」と呼ばれています。また、「シーケンサ」とも呼ばれています。
「シーケンサ」はもともと三菱電機の商品名であり、高いシェアを誇り、知名度が高いことから、商品名が一般名称になりました。
図1にPLCの基本構成を示します。
一般的にパソコンと同様に主に演算部、記憶部、入力部、出力部、電源部という5つのユニットから構成させています。
【図1 PLCの基本的な構成】
入力部のスイッチ、センサ、ボタンなどのON/OFFに応じて予め決めたプログラムが動く、というのがPLCの簡単な仕組みです。演算した結果によって、出力部の機器のON/OFFを制御します。
例えば、ランプを点灯させたり、電磁弁を開閉したり、モータを回したりといった制御です。
PLCには、大きく「パッケージタイプ」と「ビルディングブロックタイプ」の2種類があります。
上記5つのユニット(演算部、記憶部、入力部、出力部、電源部)が一体になっているタイプです。
一般的にはビルディングブロックタイプより安いです。
コンパクトであるため、設置スペースを取らないのもメリットです。
5つのユニットが独立になっているタイプです。
好みの仕様に応じて、自由に組み合わせて使用します。
カスタマイズとなるため、それなりの専門知識が必要です。
PLCを動作させるため、事前にプログラミングによって演算式を書き込みます。
PLCのプログラミング方式は以下の4つがあります。
それらの方式のうち、「ラダー方式」によってプログラムが作られることが多いです。
ラダー方式は、日本で最も多く使われている方式です。
梯子のような見た目から「ラダー図」と呼ばれています。
【図2 PLCラダー図のイメージ】
SFC方式は、日本ではあまり使用されていませんが、ヨーロッパでは広く使用されているようです。
動作を工程順に表したもので、フローチャートのような方式となっており、処理順序や状態・遷移が理解しやすいです。プログラムの流れや動きが把握しやすくなっています。
【図3 SFCのイメージ】
システム全体の関連動作を順序立てて、長方形や菱形等の図記号と矢印で表します。
制御全体の流れを簡単に表現したもので、読みやすいです。
【図4 フローチャートのイメージ】
工程ごとにプログラムを作成し、そのプログラムを順に並べて一連の動作とする方式です。
後から変更する場合に、その工程部分だけ修正すれば良いので、作業の手間が省けるメリットがあります。
以上、今回はPLCの基礎知識を解説しました。
(日本アイアール株式会社 特許調査部 Y・X)