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2024/12/3(火)9:30~16:30
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今回は、「デジタル一眼レフカメラ」と「ミラーレス一眼カメラ」を話題に取り上げたいと思います。
「一眼カメラ」は、「アナログ一眼レフ」の時代から歴史も古く、お持ちの方も多数おられると思います。
スマートフォン等の普及でカメラ市場が大きく変化する中にありますが、写真を含め、画像に対する嗜好性や専門性を持つこの分野では、交換レンズを含む一眼カメラがユーザにより根強い人気で浸透しています。
目次
まず、「アナログ一眼レフカメラ」は、1800年代後半に欧米で実用化がなされています。
その後、1930年代にロールフィルムを使用した一眼レフカメラがドイツで製品化に至りました。
日本においては、1950年代に旭光学工業(のちのペンタックス)により、製品化がなされたことが始まりと言われています。その後、国内では多くのメーカが乱立しました。
そして、「デジタル一眼レフカメラ」は1980年代中頃に製品化がなされ、1990年代に入り本格的に主な国内メーカーが国内外に市場を広げて発展していきました。
一眼レフカメラはSLR(Single-Lens Reflex Camera)とも言われ、一つのレンズもしくはレンズ群を通して、撮影とファインダーを経由しての撮影対象を確認できるものです。
以下に、イメージセンサを使用したデジタル一眼レフカメラ構成例を示します。
図に示すように、交換レンズである鏡筒内のレンズ群を通過した光は、カメラ本体内のミラーにより反射して、ペンタプリズムを経由して光学ファインダーで被写体を確認できます。
この状態で自動でない場合、焦点、絞り、シャッター速度などの設定を行った後、シャッターボタンを押すと、一旦ミラーが跳ね上がり、シャッターを通してイメージセンサに画像が入力されます。イメージセンサでの画像入手後、ミラーは元の位置に戻ります。
イメージセンサのサイズとしては、APS-Cやフルサイズが市場では主流です。
[※関連コラム:イメージセンサのサイズに関する知識はこちらをご参照ください。]
デジタル一眼レフカメラが市場を広げる中で、オリンパス、パナソニックというようなフォーサーズ(4/3型イメージセンサ)陣営により、「マイクロフォーサーズ」規格が2008年に策定されたことが始まりです。
この中に、小型化のためにレンズマウントのマウント面から撮像素子までの距離であるフランジバックを極力短くするため、ミラー構造を無くすことが含まれており、ミラーレス一眼カメラが誕生しました。
ミラーレス一眼カメラはミラー構造がないので、光学ファインダーの代わりに、電子ビューファインダー(EVF)や液晶モニタを用いて被写体を確認する構造となっています。
以下にミラーレス一眼の構成例を示します。
図に示すように、交換レンズである鏡筒内のレンズ群を通過した光は、シャッターを経由してイメージセンサに入ります。
このイメージセンサのデータを映像化して電子ビューファインダーや液晶モニタに表示します。
したがって、イメージセンサは、電源が入った状態では常に動作状態になります。
シャッターボタンの押下によりイメージセンサの前に位置するシャッターによりイメージを捉えます。
イメージセンサは、メーカーにより様々なサイズが採用されています。
デジタル一眼レフカメラとミラーレス一眼カメラについて、それぞれのメリット・デメリットを整理すると、以下のようになります。
今回はデジタルカメラの中でも、一眼レフカメラとミラーレス一眼カメラについて説明しました。
この分野の流れとしては、割合的にもミラーレスカメラ市場が席巻していくと思います。
しかし、一眼レフカメラの製品は、光学ファインダーの持ち味を追求するプロカメラマンや嗜好性を求めるアマチュアカメラマンにとっては捨て難いものがあり、交換レンズが多種であることで製品としては長く生き続けていくと予想されます。
(日本アイアール株式会社 特許調査部 T・T)