技術のキホン

3分でわかる技術の超キホン スピーカーの構造と基本原理、種類(分類)、出力計算の考え方

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スピーカー

今回は、電子回路部品のうち「スピーカー」について説明します。

1.スピーカーとは?

「スピーカー」は、音を出すという基本的な部品です。
スピーカーは、音源を電気信号として受信して、振動することによって信号を音へと変換しています。

例えばCDプレーヤーの場合、プレーヤーから発信された信号は、アンプを通りスピーカーへと伝達します。
スピーカーには、「コーン」と呼ばれる振動板が搭載されていて、それが振動することによって音が外に出ていく仕組みとなっています。

ここでは、テレビやラジオなどに使用されている一般的なスピーカーについて説明します。

 

2.スピーカーの構造と基本的な原理

スピーカーの原理は、簡単に言うと、フレミングの左手の法則により電磁力が働いて、コーン紙を動かし、音を出すということになります。

学校で習ったと思いますが、フレミングの左手の法則は、磁場内において電流が流れる導体に力が発生する現象の「それぞれの向きの関係」を示す法則です。左手の親指・人差し指・中指で表されるこの法則は、親指が導体にかかる力・人差し指が磁界の方向・中指が電流の流れる方向を表しています。

 

スピーカーの簡単な構造と動作原理
【図1 スピーカーの構造】

図1は、スピーカーの簡単な構造と動作原理を説明する図です。

音声出力回路から電気信号が出力されると、ボイスコイルに電流が流れます。
磁石によってあらかじめ磁界があるので、フレミング左手の法則によって、図の上下方向に力が働き、ボイスコイルが上下に振動します。
ボイスコイルと一体なっているコーン紙(振動板)も振動するので、ここで空気の振動が起こり、音が発生します。

この構造のスピーカーは、磁石が固定されボイスコイルが動きますので、「ダイナミック型」と呼ばれています。現在、多くのスピーカーは、このダイナミック型です。

以上がスピーカーから音が出る基本的な原理となります。

図2は、スピーカーの回路記号の図です。

スピーカーの回路記号
【図2 スピーカーの回路記号】

 

3.スピーカーの種類

スピーカーの原理的分類としては、多くはありません。以下に説明します。

(1)ダイナミック型スピーカー

上述の「原理」で述べた通り、一定の強さの磁場の中に動くことのできる導体を置き、この導体に音声電流を流すことにより、導体自身が振動して音を発生する原理を利用したスピーカーです。
現在、ほとんどはダイナミック型です。
 

(2)マグネチック型スピーカー

マグネチック型スピーカーは、磁石(マグネット)と可動鉄片の間の磁気吸引力を、音声電流により変化させ、振動する鉄片の動きを紙コーンに伝える方式のスピーカーです。
昔のラジオなどに使われていました。
 

(3)コンデンサ型スピーカー

コンデンサ型スピーカーは、「静電形スピーカー」とも呼ばれます。

2枚の振動板を向かい合わせて直流電圧をかけてやると、極同士が引き付けあいます。
一方を固い物質、もう一方を薄い柔らかい物質(振動板)にして、音声電流を流すとスピーカーの振動板として機能します。

全面駆動のため忠実度は高いです。ヘッドホンなどに使用されています。
 

(4)圧電型スピーカー

圧電型スピーカーは、電圧をかけると振動する板(圧電セラミックス)と、その振動板に金属が貼り合わせてあります。
圧電セラミックスは電圧をかけると伸びようとしますが、貼り合わせた金属がそれにつられて曲がります。
そして電圧をかけるのを辞めると、圧電セラミックスが元に戻り、貼り合わせた金属板も元に戻ります。
この原理を利用して、ONとOFFを繰り返す事によって、圧電セラミックスと金属板を振動させ、音が鳴るようにしています。

圧電ブザーなどに使われています。

 

4.スピーカーの使用法(出力計算の考え方)

スピーカーは、一般的にアンプ(増幅回路)に接続して使用します。
アンプのスピーカー端子から出力されるのはオーディオ信号、すなわち交流の電力です。

仮に、アンプのスピーカー端子に4Vの信号電圧が出ているとします。
ここにインピーダンス(抵抗)が異なる(4Ω、8Ω)スピーカーをつないだら、何Wのパワーが得られるかを計算してみましょう。

 E(電圧)=I(電流)×R(抵抗)、P(電力)=E(電圧)×I(電流) ・・・オームの法則より
 P=E×E/R  ・・・(電力=電圧2乗÷抵抗)

電圧=4V、抵抗=スピーカーのインピーダンス(4Ω、8Ω)ですので、各インピーダンスについて計算するとこのようになります。

 4×4(電圧)÷4(抵抗)=4W
 4×4(電圧)÷8(抵抗)=2W
 

すなわち、出力信号電圧が一定ならば、インピーダンスが低いスピーカーをつないだ時の方が出力(電力)が大きいということです。出力が大きいということは、アンプがスピーカーに供給する電力が大きいということであり、音も大きいということになります。

このように、スピーカーにはインピーダンスの公称値が仕様として決まっています。
現在市販されているスピーカーのインピーダンスの公称値は、2Ω、4Ω、6Ω、8Ωなどで、利用場面に応じて選ぶことになります。

 

(日本アイアール株式会社 特許調査部 E・N)
 

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