リチウムイオン電池(LIB)リサイクルの技術開発動向分析 《2023》【提携セミナー】

リチウムイオン電池のリサイクル

リチウムイオン電池(LIB)リサイクルの技術開発動向分析 《2023》【提携セミナー】

このセミナーは終了しました。次回の開催は未定です。

おすすめのセミナー情報

開催日時 2023/11/27(月)10:30-16:30
担当講師

菅田 正夫 氏

開催場所

Zoomによるオンラインセミナー

定員 -
受講費 【オンラインセミナー(見逃し視聴なし)】:47,300円
【オンラインセミナー(見逃し視聴あり)】:52,800円
★EU電池規則の導入等により、国内外で急激に技術開発が進む
リチウムイオン電池リサイクル技術の最新動向を把握できます!

 

リチウムイオン電池(LIB)リサイクルの

技術開発動向分析 【2023】

 

≪「EU電池規則の順次導入(2024年)」と「米インフレ抑制法(2022年)」を踏まえての俯瞰≫

 

 

【提携セミナー】

主催:株式会社情報機構

 


 

 

 

産業界がLIB (リチウムイオン電池)のリユース・リサイクル対策を急ぐようになった発端は、 EUが 2020 年に電池規則案を打ち出したことにある。サーキュラーエコノミーを先導する EU は、「新循環型経済行動計画(2020年3月)において、 持続可能な製品やサービスを標準化し、製品の設計段階から廃棄が生じないよう、再利用・再生を織り込むことを求めている。そこでは、重点的に取り組むべき 7 製品分野 の一つとして、「バッテリー・車両」が取り上げられている。
EUが資源の有効利用を迫る背景は、次のように捉えられる。

 

・EV用LIBの寿命は10~15年であるが、その寿命を終えても、当初電池容量の約80%を保持しているとされる。この電池容量はEV搭載には適さないが、その他の用途向けには、リユース可能な電池容量である。
・LIB製造時の不良率は、確立されたギガファクトリでは約5%であるが、新設のギガファクトリ―では約30%にもなる、と指摘されている。
・世界の車載用LIBの廃棄量は、2021年には9.685万トンであったが、2030年には91万トンに達するとの推算報告がある。

 

EU電池規則(2024年から順次導入)では、車載用バッテリーはEV に使用された後、直ちにリサイクルするのではなく、電池の劣化状態(SoH:State of Health)に応じた二次利用を求めている。そこで、EVやLIBのサプライチェーンに関わる企業が、使用後の EV用バッテリーの二次利用の検討を加速させている。LIBリユース拡大のカギを握るのは、バッテリー管理に基づく、レンタルやシェアリングを盛り込んだビジネス形態であり、BaaS(Battery as a Service)の実現が求められていることになる。
しかも、EU電池規則が導入されれば、「基準量を満たすリサイクル材を使用したバッテリー」でなければ、EU域内においての EV 向け販売・搭載ができない状況が到来することになる。
一方、米国では2022年8月に、EUや中国に対抗する経済安全保障政策として、インフレ抑制法(IRA:Inflation Reduction Act)を成立させた。インフレ抑制法では、EVおよびEV搭載に必要なLIBを国内産業として育成することも狙っている。しかしながら、米国はEV用LIB生産に必要かつ十分な構成材料向け資源を保有しておらず、LIB構成材料のリサイクルは経済安全保障の観点からも必須となっている。
このような情勢から国内外で関連の技術開発が進む現状を踏まえ、本セミナーでは、「LIBの循環リサイクル実現」に関わる技術について、その動向調査のための特許情報・技術開発情報の入手・把握方法も交え、技術開発動向の俯瞰を試みる。

 

<お願い>
前もって「ご質問事項」「リクエスト」などをお送りいただければ、可能な範囲で「配布資料」に反映させていただきます。ご参加者の方々とのディスカッションを交えながら、解説と事例紹介を進めることで、セミナーをより実践的なものにしたいと考えております。ぜひ「事前リクエスト」をご活用ください。

 

 

 

担当講師

知財コンサルタント&アナリスト  菅田 正夫 先生

 

 

セミナープログラム(予定)

 

1.はじめに
1.1 企業活動の根幹
~企業に課せられた課題は?
1.2 貴社:どちらで事業参入?
~事業開発では時間軸に注目!
参考)既存企業のInnovation:知の深化*知の探索
1.3 企業経営における意思決定
~知財情報:未来予測の洞察に活用
1.4 企業活動と知的財産
~知的財産の位置づけ
1.5 企業における特許の役割
~ビジネス発想で時空を超える!
1.6 知的財産権:「技術進化の方向性」までも支配可能!
参考)特許権:条件付き無償開放の「罠」
1.7 Patent:企業におけるInventionの源泉
~特許=課題×解決手段
視点)特許出願:知的財産への投資
視点)戦略的外国特許出願とは?
視点)特許訴訟と弁護士費用
1.8 企業/事業開発戦略:立案の指針
1.9 社会課題解決*ルール形成/活用
~新たな市場形成へ

 

2.LIB向けレアメタルを取り巻く資源情勢
2.1 地球上のLIB向け資源分布
~精錬・製造
2.2 LIB v. EV産業の発展
~地政学的観点で捉える必要あり!
2.3 EU:LIB産業創生
~循環経済を前提に!
参考)サーキュラーエコノミー ~欧州成長戦略の構成要素
参考)サーキュラーエコノミー ~光と陰
2.4 EU電池規制(2020年:案公表、2024年:順次導入)
~EUの産業競争力強化が目的
2.5 米英:資源政策
~リサイクル産業を育成
2.6 米:インフラ抑制法(2022年8月)
~産業育成/企業誘致でEU・中国に対抗
2.7 LIB用資源価格
~世界情勢/経済を反映して大きく変動

 

3.EV産業/EV用LIBを取り巻く社会情勢
~ゲームチェンジを生み出すためのルール形成戦略
3.1 EV産業の勃興
~脱炭素:欧州の仕掛けるゲームチェンジと錬金術
参考)欧州:EV化政策の目的は?
参考)ルール形成型市場創出
~成功パターンは3つ
参考)EU:EVに傾注だが・・・
~EUのLIB産業:その実態
参考)欧州のバッテリーリサイクルマップ(2023年1月)
参考)欧州のバッテリー生産マップ(2023年2月)
3.2 EV用LIBの世界生産量:実績と予測
~中国:サプライチェーンの上流を抑える!
3.3 EV搭載LIBの廃棄量
~2021年:96,850 トン v 2030年:91万トン(推算)
3.4 LIB製造の実態
~LIB構成:要素とコスト
3.5 EV用LIB製造の実態
~Tesla-Panasonicの製造時不良率は?
3.6 LIBの製造 v 性能診断
参考)日立製作所
~LFP(リン酸鉄系LIB)劣化診断技術/特許
3.7 BaaS(Battery as a Service)の台頭
~EVバッテリーを管理/使い尽くすビジネス
3.8 EU電池規則(2024 年から順次導入)
~再資源化率・リサイクル材使用率を段階的に規定

 

4.公開情報:業界/企業/技術開発動向の入手・把握
4.1 業界情報
~日経系新聞、日経BP、企業公開情報、・・・
4.2 無料公開情報の活用
~政府資料、調査会社報告書概要/目次、・・・
4.3 企業HPの活用
~沿革、求人情報(注力事業分野、開発拠点)、・・・
4.4 競合に関わる企業情報
~有価証券報告書、Form 10-K、・・・
4.5 有価証券報告書
~項目一覧
参考)非上場企業のビジネス情報
4.6 Form 10-K(米国:SEC)
参考)米国:Form 10-K v. 日本:有価証券報告書
事例)Form 10-K:記載情報
4.7 OSINT(Open Source Intelligence):過去・現在・未来?

 

5.LIBリサイクル特許情報検索
~業界/企業/技術開発の動向把握
5.1 利用可能な特許分類
~FI/IPC、Fターム、CPC
参考)欧州/米国特許検索
~CPCが活用できるが、難点も・・・
5.2 特許情報検索
~技術用語の選択
参考)特許情報を「技術用語」で検索:どう取り組む?
5.3 業界動向を知る
~出願人/現在の権利者から知る
5.4 企業動向を知る
~出願人*要求特性(*特許分類)
参考)古株:出願人名で絞る v 新顔:要求特性で探索
5.5 特許情報の検索:指針
~技術用語=注目材料*用途*特徴*課題
参考)特許明細書:効率的な読み解き方
5.6 技術情報 v 特許情報
~事業開発をめざす企業:「技術の詳細を伏せた先行公表」を実施

 

6.LIBのリサイクル方法の変革
6.1 EV搭載LIB:リサイクル工程
~正極・負極のリサイクル方法が進化
6.2 EV搭載LIB:リサイクル方法
~乾式精錬法から湿式精錬法へ、そしてダイレクトリサイクルへ
6.3 ダイレクトリサイクルにも変革が・・・
~正極の修復/再生:経済的価値はあるが、泣き所も・・・
・正極の修復/再生 v 正極構成材料の再生
6.4 Fraunhofer ISC(ドイツ)
~RecyLIBコンソーシアム(2022年設立)
・従来型湿式製錬からの脱却を狙う取り組み

 

7.特許情報からみたLIB:湿式リサイクルに向けた取り組み
~有価金属(Co、Ni)だけでなく、Liも回収へ
7.1 RecyclLiCo(カナダ:旧American Manganese)
~米国特許制度(仮出願・継続出願)の活用
・RecycLiCo Process ~Closed-Loop process
・Tesla Battery Day Preview – Redwood Materials(2020年9月6日)に登場
参考)米国:仮出願・継続出願とは?
7.2 Li-Cycle(カナダ)
~分割出願の活用
・Hydro-Metallurgical Recycling
・LFPリサイクル特許出願も
視点)Li・Ni・Co:価格(予測:2024年・2025年・2026年)
参考)分割出願の戦略的活用
7.3 Lithion Technologies(カナダ;旧Lithion Recycling(カナダ)
・Hydrometallurgy Technology
7.4 Umicore(ベルギー)
~分割出願の活用
・LIB向け材料開発だけでなく・・・
・LIB含有金属の資源化
視点)Nano One:正極共同開発契約を締結(2022年12月22日)
~M2CAM/One-Pot processに注目
7.5 BASF(ドイツ)
・New BASF processを考案
~Liを分離回収後に、Ni・Co(Mn)を分離回収
参考)Nano Oneと正極共同開発契約:(2022年5月31日)
~M2CAM/One-Pot processに注目
7.6 DOWAエコシステム
・有価物の回収
視点)特許明細書:どこに注目するか?
・使用済みLIBからの正極再生:秋田大学との共同研究/特許出願
7.7 住友金属鉱山
・トヨタ自動車との株式持ち合い(2012年7月~)
・Li吸着剤を開発:従来:約1年を約1週間に、薬剤コストは約1/10
・リサイクル材由来の正極:トヨタの性能試験に合格(2023年6月22日)
~プライムアースEVエナジーが試作・評価
・EV用LFP生産&リサイクルも技術開発
~住友大阪セメントから非EV用LFP事業を買収(2022年10月)
~特許の譲渡受け(権利者名義変更済み)
7.8 関東電化工業:住友金属鉱山と組む
・回収LiをLIB電解質用LiPF6に展開
~関連Li回収技術は単独出願
7.9 JX金属:
・電解精製を晶析に変更でコスト削減可能、直接バッテリー原料化可能
・有価金属とLiの回収をめざす
・欧州(ドイツ)での事業展開に取り組む(2023年)
7.10 日本重化学工業と本田技研工業
~分割出願の活用(親・子・孫)
視点)「企業が重視している技術」を知る
~分割出願特許に注目
・有価金属を簡易に回収
・本田技研工業:松田産業とも連携
7.11 エマルションフローテクノロジーズ
・日本原子力研究開発機構特許に基づくLi回収技術*企業連携
・共同研究開発契約締結:イワキ、太平洋金属
・LIB資源循環で協業:リーテック・本田トレーディングと
7.12 三菱マテリアル
・正極リサイクル:日本磁力選鉱との連携(2018年~)
・エンビプロホールディングス/Voltaと連携(2022年)
参考)フッ素含有LIB電解液の処理(2014年)
7.13 東レ
・分離膜でLiを回収
参考)分離膜の用途展開の一環
参考)東レ:「ビジネス発想特許」で、事業を守る
7.14 GEM(中国:格林美)
・CATL/邦普循環科技(Brunp)と連携(2023年)
7.15 CATL
・正極・負極グラファイトのリサイクルに取り組む(2023年)
・循環経済は現地実施で取り組む
~中国以外で集中的に計画(2023年6月30日)

 

8.特許情報からみたダイレクトリサイクルに向けた取り組み
~「正極再生」から「正極構成材料の変革に対応」へ
8.1 OnTo Technology(米)
~継続出願を活用
・Steve E. Sloop特許
・Cathode-Healing methodes:正極構成材料の変革に対応
8.2 Ascend Elements(米:旧Battery Resourcers)
~継続出願を活用
・Hydro-to-Cathode process:正極構成材料の再生
~WPI出願特許
・Hydro-to-Anode process:負極構成材料回収
~Ascend Elements出願特許
~グラファイト(米国重要資源リスト品)を高純度で回収
・LIB製造投入物質の回収率:99%・純度>99%
・ホンダと正極提供契約を締結(2023年)
~工場建設へ
8.3 Worcester Polytechnic Institute(米WPI)
~継続出願を活用
・Wan Yangら特許
・Ascend Elementsが事業化(ライセンス供与)
・使用済み正極の再生化:未使用正極よりも高性能に!
8.4 Princeton NuEnergy(米Princeton Univ.から派生)
~Xiaofang Yangら特許
・「機械的に分離をした正極」を低温プラズマ処理後に再生
8.5 Farasis Energy(孚能科技)
・正極再生型ダイレクトリサイクル
・Farasis’s Direct Recycling Process
~どのようなものか?
8.6 ReCell Center(DOE:米国エネルギー省傘下)
~米国車載用電池リサイクルのR&D拠点
・Direct Recyclingをめざした多数のテーマを支援
8.7 住友化学
~JERAと組む
・ダイレクトリサイクル事業化をめざす
・技術開発成果の積み重ね
~出願特許の状況は?
8.8 JERA
~大学との共同出願特許
・高電圧パルス技術:LIB分解・回収プロセスの実現
・JERA*TOYOTA:EV用LIBのリユース
~大規模蓄電システムの実現
・JERA*住友化学:正極再生

 

9.Redwood Materials
~LIB資源循環ビジネスへの挑戦
・米国の資源政策を反映
・低コストのLIB構成材料調達実現をめざす
・Redwood Materials’ Process:正極だけでなく負極も

 

10.まとめ~ビジネスモデルの視点から

 

<質疑応答>

 

 

公開セミナーの次回開催予定

開催日

2023年11月27日(月) 10:30-16:30

 

開催場所

Zoomによるオンラインセミナー

 

受講料

【オンラインセミナー(見逃し視聴なし)】:1名47,300円(税込、資料付)
*1社2名以上同時申込の場合、1名につき36,300円
【オンラインセミナー(見逃し視聴あり)】:1名52,800円(税込、資料付)
*1社2名以上同時申込の場合、1名につき41,800円

 

*学校法人割引;学生、教員のご参加は受講料50%割引。

 

 

 

オンライン配信のご案内

★ Zoomによるオンライン配信

については、こちらをご参照ください

 

備考

※配布資料・講師への質問等について

●配布資料は、印刷物を郵送で送付致します。
お申込の際はお受け取り可能な住所をご記入ください。
お申込みは4営業日前までを推奨します。
それ以降でもお申込みはお受けしておりますが(開催1営業日前の12:00まで)、
テキスト到着がセミナー後になる可能性がございます。

●当日、可能な範囲で質疑応答も対応致します。
(全ての質問にお答えできない可能性もございますので、予めご容赦ください。)
●本講座で使用する資料や配信動画は著作物であり
無断での録音・録画・複写・転載・配布・上映・販売等を禁止致します。

 

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