次世代パワーデバイス技術の展望と課題《SiC、GaN、酸化ガリウム、ダイヤモンドの最新動向》【提携セミナー】

開催日時 | 2025/4/24(木) 10:00~17:15 |
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担当講師 | 喜多 浩之 氏 |
開催場所 | 【WEB限定セミナー】※会社やご自宅でご受講下さい。 |
定員 | 30名 ※現在、お申込み可能です。満席になり次第、募集を終了させていただきます。 |
受講費 | 非会員: 66,000円 (本体価格:60,000円) 会員: 55,000円 (本体価格:50,000円) |
次世代パワーデバイスを1日で網羅!
SiC、GaN・酸化ガリウム・ダイヤモンドを用いた
パワーデバイスの原理や展望を4名の講師が紹介します!
次世代パワーデバイス技術の展望と課題
《SiC、GaN、酸化ガリウム、ダイヤモンドの最新動向》
【提携セミナー】
主催:株式会社R&D支援センター
◆習得できる知識
<第1部>
SiCパワーMOSFET製造プロセス技術開発の中で、最も重要な課題の1つであるゲートスタック形成技術に関して、
- プロセスの設計において考慮すべきポイントについての理解
- 将来展望
が得られる。
<第2部>
- GaNパワーデバイスができるまで 結晶~デバイス~モジュール
- GaNパワーデバイスの現状
- GaNにおける日本の立ち位置
- GaNパワーデバイスの今後の展望
<第3部>
- デバイス開発に向けた酸化ガリウム材料のメリット、デメリット
- 酸化ガリウムデバイスの各種応用について
- 酸化ガリウムデバイスのデバイス作製技術について
- 基板作製、エピ膜成長、デバイス開発の各種要素技術の開発
<第4部>
- パワー半導体デバイスの動作原理が理解できる
- ダイヤモンドの物理的な性質が理解できる
- ダイヤモンドのパワー半導体デバイスが、なぜ従来の半導体より優れているかが理解できる
- ダイヤモンドの結晶成長やデバイス技術の基礎が理解できる
- ダイヤモンドの大口径ウエハや半導体デバイスの作製技術が理解できる
- ダイヤモンドの今後の課題と可能性が理解できる
◆受講対象
<第1部>
SiCパワーデバイス開発、特にSiCパワーMOSFETの開発に関わる方のうち、ゲートスタック形成の技術課題と可能性に関心のある方
<第2部>
半導体やパワーデバイス、GaNに興味がある方
<第3部>
大学、企業で半導体関係の技術的専門職に関わっている方。酸化ガリウムデバイスの開発動向にご興味のある方。
<第4部>
ダイヤモンド、パワー半導体デバイスにご興味のある方はどなたでも受講可能です。
◆必要な前提知識
一部、半導体デバイスの動作原理に関連する内容が含まれていますので、その部分については半導体物性に関する基礎知識をお持ちの方が望ましいです。それ以外のほとんどの内容については、特に予備知識は必要ありません。
本セミナーでは、難解な数式や理論は扱いませんが、半導体材料やデバイスに関する基本的な用語を前置きなく使用します。例えば、移動度、バンドギャップ、ショットキーバリアダイオード、MOSFETなどが挙げられます。ただし、パワーデバイスの基本的な内容から解説を始めますので、その点についての予備知識は不要です。
◆キーワード
パワーデバイス,SiC,GaN,酸化ガリウム,ダイヤモンド,結晶,半導体,プロセス,講演
担当講師
<第1部>
東京大学
大学院新領域創成科学研究科 教授 博士(工学)
喜多 浩之 氏
【ご専門】
電子デバイス材料工学
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<第2部>
名古屋大学
未来材料・システム研究所 特任准教授 博士(工学)
田中 敦之 氏
【ご専門】
パワーデバイス、ワイドバンドギャップ半導体
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<第3部>
国立研究開発法人 情報通信研究機構
未来ICT研究所 小金井フロンティア研究センター グリーンICTデバイス研究室
研究マネージャー 博士(工学)
上村 崇史 氏
【ご専門】
半導体デバイス、パワーデバイス
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<第4部>
佐賀大学
大学院理工学研究科 教授 博士(工学)
嘉数 誠 氏
【ご専門】
半導体工学(電子工学)
【ご経歴等】
1985年 京都大学工学部電気工学科 卒業
1990年 京都大学大学院工学研究科電気工学専攻博士課程 終了
1990年 日本電信電話株式会社 基礎研究所(現在の物性科学基礎研究所)
2011年 佐賀大学大学院工学系研究科電気電子工学専攻 教授 (パワーエレクトロニクス講座) (現在に至る)
2019年 佐賀大学海洋エネルギー研究センター 電力制御講座(併任)(現在に至る)
この間
2002年~2003年 独・ウルム大学客員研究員
2007年 パリ大学(第13)招聘教授
2015年~2018年 宇宙航空研究開発機構(JAXA)宇宙科学研究所(ISAS)客員教授
セミナープログラム(予定)
<第1部> SiCパワーMOSFET技術の課題と最新動向(10:00~11:30)
【趣旨】
SiCパワーMOSFETは急速に市場が広がる一方で,その性能の改善の余地が大きく残されている。特に改善が必須と考えられているのはゲートスタック形成技術であるものの,SiO2ゲート絶縁膜とSiCの界面においては,SiとSiO2で構成した旧来のゲートスタック技術では想定しなかった様々な現象が問題となり,その克服なしにはSiCゲートスタック特性の飛躍的な改善は望めない。
本セミナーでは,なぜSiCパワーデバイスがSiよりも優れた特性を実現できるのかを理解した上で,SiO2とSiCの界面で生じる現象と,その材料学的な理解について議論する。特に界面欠陥パッシベーションプロセスの設計に不可欠となる,SiC表面酸化反応や表面窒化反応のしくみについての解説を行う。
【プログラム】
1. SiCパワーMOSFETへの期待
1-1. パワー半導体材料としてのSiCの魅力
1-2. SiCパワーMOSFETの開発状況
2. SiC MOSFETとゲートスタック
2-1. MOSFETの動作とゲートスタックの重要性
2-2. 熱酸化によるSiCゲートスタック形成技術の問題点
2-3. SiC窒化反応を利用したチャネル特性の向上技術
2-4. ホール効果移動度解析からわかること
3. SiC表面酸化反応と表面窒化反応の理解
3-1. SiC表面酸化反応の熱力学と速度論の理解
3-2. 酸化と同時に生じる界面現象
3-3. SiC表面窒化反応の熱力学と速度論の理解
3-4. N2ガスおよびNOガス中での窒化反応の制御
4. SiO2/SiC界面パッシベーション技術の展望
4-1. 表面窒化効果の増大の可能性
4-2. 表面酸化による悪影響の抑制の可能性
4-3. 絶縁膜への異元素添加効果の理解と可能性
(質疑応答)
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<第2部> GaN系パワーデバイスの現状・課題と最新動向(12:15~13:45)
【趣旨】
GaNは半導体の中でも特に用途が多岐にわたる半導体である。発光デバイスや、高周波トランジスタは既に実用化され、生活になくてはならないものとして利用されています。また、大きなバンドギャップと絶縁破壊電界強度に由来するパワーエレクトロニクス用のデバイス材料としての適性も有しており、この分野では現行のSi、SiCに次ぐ世代の材料であるとされています。
本講演では特にパワーデバイスの分野においてGaNを用いたデバイスの動向、課題、今後の展望についてGaNの結晶からデバイスまでの範囲で解説します。
【プログラム】
1. はじめに
(1)パワーエレクトロニクスとは
(2)パワーデバイスについて
(3)パワー半導体とは
(4)パワーデバイス・モジュールができるまでの工程
2. GaNについて
(1)GaNの物性 なぜGaNなのか
(2)GaNの用途
(3)パワー半導体としてのGaN
(4)GaNパワーデバイスの狙い
3. GaN関係の動向、世界的な状況と日本の立ち位置
(1)パワー半導体の動向
(2)GaNのプレーヤー(ウェハ)
(3)GaNのプレーヤー(デバイス)
4. GaN結晶について
(1)様々なGaNの結晶成長方法とその特徴
(2)基板とデバイス層
(3)GaNonGaNとヘテロエピGaN
(4)GaN基板のラインナップ
(5)GaN基板ができるまでの加工工程
(6)ウェハ・結晶評価
5. GaNパワーデバイス作製プロセスについて
(1)GaN結晶と半導体プロセス
(2)GaNデバイス作製プロセスの様々な課題
6. GaNパワーデバイス
(1)デバイス設計について
(2)基本的なGaNパワーデバイスの特性
(3)様々なGaNパワーデバイス
(4)パワーデバイス評価
7. デバイス作製後のプロセス
8. まとめ
(質疑応答)
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<第3部> 酸化ガリウムの基礎とパワーデバイスの開発動向(14:00~15:30)
【趣旨】
喫緊の課題である地球温暖化を防ぐために世界中で低炭素社会実現を目指した取り組みが行われています。エレクトロニクス分野では、電力変換の高効率化が必要不可欠であり、そのためにはシリコンデバイスを超える高性能なパワーデバイスが必須です。日本発のパワーデバイス材料である酸化ガリウムは、その材料特性の持つ利点から炭化ケイ素デバイスや窒化ガリウムデバイスを凌ぐ高効率パワーデバイスの実現が期待されています。また、シリコン同様に融液成長法によりバルク製造が可能なため、安価に大口径単結晶基板を得られる可能性があり、コスト面においても大きなアドバンテージを持つと考えられます。さらに、酸化ガリウムデバイスは、高温、放射線、腐食性ガス環境にも耐えうる物性から極限環境におけるIoTを実現するデバイスとしての応用へも期待されています。
本講演では、酸化ガリウムのバルク製造技術、エピタキシャル膜成長技術、パワースイッチングデバイス開発の進展について解説します。
【プログラム】
1. パワーデバイスとそれを取り巻く背景
(ア)パワーデバイスの役割
(イ)なぜワイドバンドギャップ半導体?
(ウ)パワーデバイスの世界市場予測
(エ)酸化ガリウムとその他パワーデバイス材料の比較
(オ)酸化ガリウムデバイスの応用分野
2. 単結晶バルク製造技術
(ア)融液成長技術の紹介
(イ)Edge-defined Film-fed Growth(EFG)法
(ウ)単結晶バルク育成の新しい試みの紹介[Oxide Crystal growth from Cold Crucible (OCCC) 法]
3. エピタキシャル薄膜成長技術
(ア)分子線エピタキシー法(MBE法)
(イ)ハライド気相成長法(HVPE法)
(ウ)有機金属化学気相成長法(MOCVD法)
4. デバイス作製プロセスと要素技術
(ア)ショットキーコンタクト
(イ)イオン注入
(ウ)ドライ、ウェットエッチング
(エ)ウエハボンディング
5. パワーデバイス開発
(ア)ショットキーバリアダイオード(SBD)
(イ)高耐圧化技術
(ウ)横型電界効果トランジスタ(横型MOSFET)
(エ)縦型電界効果トランジスタ(縦型MOSFET)
(オ)エンハンスメントモードMOSFET
6. まとめ
(ア)これまでの10年間の酸化ガリウム研究開発
(イ)これからの10年間
(質疑応答)
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<第4部> ダイヤモンド半導体の特徴と開発動向~大口径ウエハ結晶成長とパワー半導体~(15:45~17:15)
【趣旨】
「ダイヤモンド半導体」が、次世代パワー半導体として注目を浴びている。近年、インチ径の大口径ウエハが結晶成長できるようになり、実用レベルのパワー半導体が作製できるようになった。
セミナーでは、基礎から最近の研究開発の成果内容をわかりやすく解説する。
具体的には、パワー半導体デバイスの基礎原理、ダイヤモンドの物性、ダイヤモンドの結晶成長技術、その原理、最近開発した大口径ウエハの結晶成長技術、ダイヤモンドのパワー半導体の作製方法、動作原理、現在のデバイス性能、解決すべき技術的課題と今後の見通しを解説する。
セミナーでは、受講者からの質問にも、できるだけわかりやすく答えながら、進めてゆくつもりです。
【プログラム】
1. なぜダイヤモンド半導体デバイスか パワー半導体デバイスの現状
2. ダイヤモンドの物性
2-1. 結晶構造
2-2. 電気物性
3. ダイヤモンドの結晶成長技術
3-1. 従来の技術 高温高圧法、CVD法
3-2. 大口径ダイヤモンド成長技術 ヘテロエピタキシャル成長
4. ダイヤモンド半導体デバイス技術
4-1. ドーピング技術、パッシベーション技術
4-2. ダイヤモンドパワー半導体作製
4-3. ダイヤモンドパワー半導体のDC特性
4-4. ダイヤモンドパワー半導体のパワー特性
5. まとめ
(質疑応答)
スケジュール
10:00~11:30 第1部
11:30~12:15 休憩
12:15~13:45 第2部
13:45~14:00 休憩
14:00~15:30 第3部
15:30~15:45 休憩
15:45~17:15 第4部
※当日の進行状況により変動する場合がございます。
公開セミナーの次回開催予定
開催日
2025年04月24日(木) 10:00~17:15
開催場所
【WEB限定セミナー】※会社やご自宅でご受講下さい。
受講料
非会員: 66,000円 (本体価格:60,000円)
会員: 55,000円 (本体価格:50,000円)
会員(案内)登録していただいた場合、通常1名様申込で66,000円(税込)から
- 1名で申込の場合、55,000円(税込)へ割引になります。
- 2名同時申込で両名とも会員登録をしていただいた場合、
66,000円(1名当たり 33,000円)(税込)です。
※セミナー主催者の会員登録をご希望の方は、申込みフォームのメッセージ本文欄に「R&D支援センター会員登録希望」と記載してください。ご登録いただくと、今回のお申込みから会員受講料が適用されます。
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備考
- セミナー資料は開催前日までにお送りいたします。
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