機械設計者のための「機構学」基礎講座《リンク/カム/伝達機構の動作原理と設計実務への応用》(セミナー)

開催日時 | 未定 |
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担当講師 | |
開催場所 | 未定 |
定員 | - |
受講費 | 29,700円(税込) |
もう設計で悩まない!
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機械設計者のための「機構学」基礎講座
《 リンク/カム/伝達機構の動作原理と設計実務への応用 》
講座概要
現代社会において、スマートフォン、自動車、産業用ロボット、医療機器など、私たちの身の回りには多種多様な「機械」があふれています。これらの機械が意図した通りに機能するためには、単に部品を組み合わせるだけでなく、その「動きの原理」を深く理解し、適切に設計する「機構学」の知識が不可欠です。
機構学は、複雑な機械の運動を解析し、新しいメカニズムを生み出すための土台となる学問であり、あらゆる製品開発の現場でその重要性が高まっています。
本講座は、このような設計現場の「困った」を解決し、受講者の皆様が自信を持って機構設計に取り組めるようになることを目指します。機構学の基本概念から、リンク機構、カム機構、歯車やベルトなどの伝達機構といった主要なメカニズムの特性と運動原理を体系的に解説。さらに、これまでの講座では深く踏み込めなかった「設計時のよくある失敗とその具体的な対策」、そして「最適な機構を選定するための実践的なポイント」まで網羅します。
演習や具体的な事例を通じて、各機構の原理を深く理解し、実際の設計業務に応用できる「即戦力となる実践力」を養うことで、皆様の日常業務における設計品質の向上、開発期間の短縮、そしてより革新的な機械の創出に貢献します。
セミナープログラム(予定)
1. 機構学の基本
1.1 機械と機構の違い
・機械の定義、機構・機素の概念と身近な具体例
1.2 機構の役割と応用分野
・運動変換、動力伝達、精密位置決めといった機構の機能
1.3 直線運動と回転運動
・直線運動と回転運動の基本特性
・機械システムにおける相互変換の重要性
1.4 スカラーとベクトル
・スカラー量とベクトル量の基本概念と例
・機構学における位置・速度・加速度解析への活用
1.5 機構の位置・速度・加速度
・物体移動の解析(回転中心、瞬間中心、三中心の定理)
・位置・変位・速度・加速度の定義と等速円運動
1.6 運動伝達の種類
・直接接触による伝達(摩擦車、カム、歯車)
・媒介節による伝達(連接棒、ベルト、チェーン)
1.7 機素と対偶
・対偶の種類(平面運動、球面運動、らせん運動)と機素の接触部分による分類
・面対偶、線対偶、点対偶の自由度
2. リンク機構
2.1 リンク機構の基本
・連鎖、節(リンク)、限定対偶・滑り対偶
・連鎖の種類(固定連鎖、限定連鎖、不限定連鎖)
2.2 四節リンク機構の動作
・平面リンク機構と機構の交代(てこクランク、両てこ、両クランク)
・グラスホフの定理と条件
・思案点と死点の概念と回避策
2.3 スライダクランク機構
・往復スライダクランク機構の仕組みと応用
・オフセットスライダクランク機構と早戻り機構
2.4 各種リンク機構の応用
・パンタグラフ機構の応用
・平行クランク機構の応用
・てこクランク機構の応用
・両てこ機構の応用
・トグル機構(倍力装置)の原理と応用
2.5 ロボットアームにおけるリンク機構
・ロボットアームのリンクとジョイントの構成
・リンク機構の分類
・代表的なリンク機構の種類とジョイントの種類
・ロボットアームと人間の動きの違い
3. カム機構
3.1 カム機構の基本
・カムの概要、特徴、応用例
・カムの動きによる分類
3.2 平面カムと立体カムの種類
・板カム、正面カム、円筒カム、円すいカム、球面カム、端面カム、斜板カム
3.3 カム線図
・変位線図、速度線図、加速度線図の基本
・等速度運動と等加速度運動の場合のカム線図
3.4 間欠運動機構
・間欠運動の定義と従来の機構
・カムを用いたインデックスカム機構の利点と種類
4. 伝達機構の基礎
4.1 歯車の基本
・歯車と歯形曲線(インボリュート、サイクロイド)
・歯車の分類、平歯車、各部の名称、歯の大きさ
・一段歯車伝動と多段歯車伝動の速度伝達比
4.2 ラック&ピニオンの仕組み
・ラック歯車の特徴、利点、主な用途
・設計上の考慮事項
4.3 巻掛け伝動の基本
・ベルト伝動(平ベルト、Vベルト、歯付きベルト)とチェーン、ロープ伝動
・ベルト長の算出と速度伝達比の定義
4.4 摩擦伝動と無段変速機構
・摩擦伝動の種類と滑り接触・転がり接触
・転がり接触伝動の種類と摩擦車の基礎(摩擦力、摩擦係数)
5. 機構設計の実践とポイント
5.1 機構設計時の注意点
・安全性確保の基本と具体的ポイント(接触防止、緊急停止、フェイルセーフ、インターロック)
・保守性の考慮(モジュール化設計、アクセス性、作業安全性、消耗品交換)
・組み立て性の考慮(順序最適化、品質確認、干渉チェック、治具活用、挿入方向統一)
5.2 設計時のよくある失敗とその対策
・可動部品の干渉と対策
・品番間違い・計算間違いと対策
・面取りやR加工忘れと対策
・消耗部品の取り外し困難・点検スペース不足と対策
5.3 機構の選定基準とポイント
・設計条件の明確化と候補機構の評価
・材料選定における具体的事例
主な受講対象者
- 機械設計エンジニア(特に駆動・メカ機構設計を担当する方)
- ロボット開発者
- 自動車・産業機械の設計技術者
- 機構の基本を学び直したい技術者
期待される効果
- 機構学の基礎知識を体系的に理解できる
- リンク機構・カム機構・伝達機構の特性と設計ポイントを把握できる
- 機械の動作原理を理解し、より適切な設計判断ができるようになる
- 実際の設計や開発業務で機構の知識を活用できる
- 機構選定の基準が明確になり、適切な機構を選べるようになる
公開セミナーの次回開催予定
- 開催日時:未定
- 開催場所:ZOOMによるオンライン受講
- 受講料 :29,700円/1名(税込)
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