AI関連発明の出願戦略のポイントと生成AIを巡る知財制度上の留意点
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「知財力」とは、ここでは知的財産を生みだし、その知的財産を保護して活用する能力と考えます。
能力は、多くのスキルを持つことで高まります。
例えば、決められたルール(特許法等)を正しく使うのに必要な理解力や倫理感、新しい発明を生み出すための創造力、世界へ「物・こと・考え」を伝える論理力と語学力などが「スター技術者」に必要なスキルといえるでしょう。
第4次産業革命でのR&Dは、How(なぜ)からWhat (何を)への転換でもあります。
「スター技術者」は、自分で問題を見つけて、自分で解決できる人です。
スター技術者は、周りの人達を引き寄せる「磁力(魅力)」も兼ね備えていることが多いです。
彼らは、人脈が豊富であり、様々な人達との付き合いの中で話が盛り上がり、自然に「情報力」まで向上していくといった特徴を有しています。だから筋の良い研究テーマに出会うチャンスが多くなるのです。「創造力(想像力)」豊かな技術者は、「五感」が豊かで、「面白人間」の魅力が増していきます。
もちろん、所属企業等の知財部門スタッフも、スター技術者への支援は惜しまないでしょう。
その支援が、技術者としての「知財力」を高め、知財部門ともWin-Winの良き関係になれるのです。
この関係が、結果的に「良い発明・良い特許の創出」に繋がります。
知財部門から「えこひいき」される技術者になった方が得なのです。
スター技術者は、会社から必要とされ、当然ながらリストラとも無縁な存在なのです。
悔いが残らない技術者人生を過ごすには、専門知識は当然として、「知財力」を身に付けることも重要です。
例えば、将来、起業するにも、転籍するにも「知財力」は不可欠です。
知財部門のスタッフであれば、特許法などの知的財産に関する法律から、様々な実務知識まで、幅広い知識を習得する必要があります。
しかし、知財の専門家ではない技術者の皆さんは、技術者の立場で知っておくべき知識を確実に理解しておくことが大事です。
ここでは、技術者として最低限これだけは押さえておいて欲しい特許制度のポイントについて、勝手に厳選してみました。もちろん他にも重要な知識はありますが、以下の4点は確実に理解しておきましょう。
「発明とは、自然法則を利用した技術的思想の・・・・」
ここでは、このような難しそうな文言にこだわるのは止めましょう。
技術者に必要なのは、まずは、
くらいのイメージで理解しておくことだと思います。
知的財産には、特許のように公開された情報(開示知財)と、ノウハウのように秘匿化した情報(守秘知財)の二つがあることを意識しておくことも重要です。
秘密情報(営業秘密)は、不正競争防止法による保護が受けることができるように管理することが必要です。例えば、秘密情報には、必ず「秘密」である旨の表示をしておくことが不可欠となります。
また、ノウハウとして保護するためには「先使用権」を確保しておくことが重要です。「先使用権」を立証できるようにするために、公証役場での確定日付の取得制度、タイムスタンプ(*)の活用などを検討する必要があります。
(*)タイムスタンプとは【参考】:
電子データ(文書、写真、映像など)に自国情報を結合して、①その時刻にそのデータが存在していたことの 「存在証明」②その時点から検証時刻間での間に改ざんされていないことの「非改ざん証明」を第三者へ証明する技術システムのこと。
タイムスタンプに関する標準規格として:ISO/IEC18014,RFC3161, JIS規格:JISX5063-1 があります。
(日本アイアール 知的財産活用研究所 N・Y)
※知財教育については、日本アイアール・知的財産研修センターのサイトもご参照ください