設計根拠を確認せずに変更をするべからず(技術者べからず集)
設計図面で指示されている一見何でもないような形状や指示に、設計検討時や開発評価時の結果の反映が行われている場合があります。
特に、何故こんなふうになっているんだろう?という素朴な違和感を感じる時には要注意です。
コストダウンをしようとして変更を行ったら市場不具合が発生したというようなことになりかねません。
多面的な見方が重要です
設計図面値においては、いくつかの影響を与える因子に対して適合している場合があります。
この場合には、ある因子に関して許容される範囲の変更であっても、別の因子に関しては許容される範囲を出てしまうという可能性があります。
例えばある図面値が機能面だけでなく、組付け性や洗浄時の残留切粉排出性など製造上の因子への影響も考えて設定されている場合もあります。
大胆かつ細心に
‘大胆かつ細心であれ、小心と粗放に勝利はない’という言葉があります。
技術者にも、細心の努力に裏打ちされた大胆な行動は重要です。
すなわち細心の注意をもって設計根拠を充分に確認し、その結果、現在の技術をもってすれば可能だからとか、こういう工夫で対応できるから、というようにしっかりした変更根拠をもった後に、部品削除や大幅な形状変更などを大胆に実行していくという考え方です。
優れた設計変更は、技術者自身の細かな気付き・注意の積み重ねによって実現できるものですね。
(日本アイアール H・N)