連系型/独立型の切替えが可能なスマートハウスのアイデアを考えてみると?

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スマートハウスとEV,太陽光発電の連携

ITやIoTを活用し、エネルギー消費を最適に制御したり、生活者のニーズに応じたサービスを提供する住宅のことを「スマートハウス」と呼びます。

スマートハウスで用いる電気を考えた場合に、個人での発電システムと電力会社が繋がるような「連系型」のシステムと、繋がっていない「独立型」のシステムがあります。
前者では都市でよりスマートに生活することが可能であり、後者では電力網などのインフラが無い場所でも生活をすることができるというメリットがあります。

今回は、両方の切り替えができるスマートハウスのアイデアについて、エネルギ源ーの工夫を中心に考えてみたいと思います。
 

ハイブリッド車の考えをスマートハウスへ適用してみる

ハイブリッド車はエンジンでも電気モーターでも走れる車ですが、エンジンは、直接の動力源であるとともに、減速時などにジェネレータ(発電機)を駆動して発電を行う機能があります。

更に、プラグインハイブリッド車では、家庭用電源から車両へ充電ができますが、逆に車両から家庭に電気を供給することも可能です。
災害等で電力インフラから電気供給が得られない時に、電気を賄えます。

ハイブリッド車には「レンジエクステンダ」(range extender、走行可能距離延長装置)と呼ばれる機能を加えることができます。これはエンジンを発電機として使い、電気での走行のための電気を得るものです。
燃料がある間は、車で発電することができます。原子力発電所や病院などでは、バックアップ電源として定置式のディーゼルエンジンを用いますが、車の場合には「移動できる発電機」となります。水素を利用する燃料電池自動車(FCEV)も、車で発電を行います。
 

今回のスマートハウスのアイデアでは、上述の例のようにエネルギーの使い方を状況により変えることを考えます。加えて、エネルギーはなるべく自然に優しい方法で作り出す工夫を考えることにします。

 

「ハイブリッドスマートハウス」の構成

このアイデアの基本構成要素としては以下のものを用います。

  • 太陽光発電システム
  • 家庭用燃料電池
  • ヒートポンプ
  • 蓄電池
  • 燃料電池自動車(FCEV)

平常時は外部電力網と繋がり、家庭電力不足時は買電しなければなりませんが、余剰時には売電できます。

スマートハウスでは、家庭の電気機器やシステムの制御はスマートフォンや燃料電池自動車内での操作(音声指示)により可能となります。
車で家に着く前に、ロボット掃除機により掃除がされ、エアコンなどの外部操作により、快適空間に調節しておくことができます。

 

太陽光の利用

スマートハウスには、電池パネルを備えます。

太陽の光エネルギーは、晴天時の地上で1m2あたり1kWのエネルギーをもっています。

光電効果を用いた太陽電池は、燃料電池の場合と同様、電池と言っても電気を貯める畜電池の機能をもっているわけではなく「発電装置」です。太陽電池で発電した電気は、スマートハウスの蓄電池に蓄えて使います。
 

「エネファーム」との連結

スマートハウスのエネルギー源の多様性を高めるために、家庭用燃料電池を用いる「エネファーム」と連結します。
(※エネファームは家庭用燃料電池コージェネレーションシステムの愛称であり、「エネルギー」と「ファーム(農場)」を組み合わせた造語です。)

燃料電池の原理は、燃料電池自動車と同一で、水の電気分解(H2O+電気→H2+O2)と逆で、水素と空気中の酸素を用いて電気を発生させます。

燃料電池自動車では、水素を外部から車のタンクへ補給するのに対して、エネファームでは、都市ガスやLPガスなどのガスから水素を取り出します。

エネファームで取り出す水素は、燃料電池自動車への補給水素としても利用できます。エネファームで発電した電気も、使用して残った分はスマートハウスの蓄電池に蓄えます。
 

「エコキュート」との連結

エアコンなどに用いるヒートポンプ技術を利用し冷媒としてCO2を使用する「エコキュート」と、スマートハウスを連結します。
(※エコキュートは「エコ」と「キュート」を組み合わせた造語であり、関西電力の登録商標です。)
エコキュートとスマートハウス
エコキュートでは、大気中の熱エネルギーをヒートポンプ内に取込みCO2を暖めます
暖められたCO2を圧縮機で圧縮することで、さらに高温とし、この高温になったCO2により熱交換器を介してタンクの水を温めます。

エコキュートでは、ヒートポンプで大気中の熱を汲み上げるために電気エネルギーを使いますが、電気エネルギーだけでお湯を沸かす場合に比べ、消費電力を大幅に低減できます。
エコキュートでの電力使用タイミングをスマートハウスの発電装置(太陽光発電、燃料電池発電)と連動させ最適化することで電力使用効率も上がります。

エコキュートで利用する熱エネルギーには、他の機器で生じる排熱を加えることも可能です。

高温水は給湯の他に床暖房や浴室暖房乾燥にも利用できます。
さらに、エコキュート用タンクに蓄えられた水は、断水時の非常用水としても利用できます。
 

蓄電池のネットワークで災害時にも大活躍?

蓄電池を備えた家のネットワークと電池を持つ車(ハイブリッド車、電気自動車、燃料電池自動車)のネットワークを繋げます。自治体でも同様な設備を持ちます。

災害時に自治体で電気が必要の場合には、電池を持つ車が自治体に集まり、自治体の蓄電池に電気を提供することができます。
また、スマートハウスも電気の供給拠点として活躍できます。
 

スマートハウスでの発電と電気使用効率が飛躍的に向上し「完全独立型」とできれば、孤島や奥深い森の中の一軒家での先進的自給自足型エコ生活が可能になるかもしれません。
その場合のトイレは、バクテリアを使ったバイオトイレですね。
 
(アイアール技術者教育研究所 H・N)
 

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