大気中・呼気中の二酸化炭素(CO2)回収技術開発動向セミナー【提携セミナー】
開催日時 | 未定 |
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担当講師 | 稲垣冬彦 氏 |
開催場所 | 未定 |
定員 | - |
受講費 | 未定 |
★脱炭素社会の構築の要であるCO2の吸収・分離・回収技術について
知見を深めたい方々におススメのセミナーです
★DAC(Direct Air Capture)やCCS(Carbon dioxide Capture and Storage)技術の概要、
及びCO2の吸収剤・放出剤の研究開発動向について
★宇宙船で用いられているCO2の分離・回収技術について
大気中・呼気中の
二酸化炭素(CO2)回収技術開発動向
セミナー
Direct Air Capture (DAC):
水分をも分離可能なCO2吸収・放出剤の開発/
呼気からのCO2回収技術(生命維持装置)
【提携セミナー】
主催:株式会社情報機構
第一部 Direct Air Capture (DAC): 水分をも分離可能なCO2吸収/放出剤の開発
現在、CO2削減技術として大気中のCO2を回収するDAC技術に注目が集まっています。CO2を回収する方法として、アミンを用いた化学吸収法があります。アミンは親水性基、炭酸水に代表されるようにCO2は水溶性のため、アミンとCO2における反応では含水することが常識となっていました。含水は、CO2の加熱放出時に水加熱分の余分な熱エネルギーを必要とします。一方、我々は、大気中の水分を含まずCO2を選択的に回収する技術を開発しました。これにより、水加熱分の余分なエネルギーの削減が期待されます。また、条件によってはCO2のみを回収することができるため、放出時には高純度のCO2を得られることになります。本発表ではその経緯を含め、最新の我々の技術まで紹介します。
第二部 呼気からのCO2回収技術(生命維持装置)
CO2を分離・回収する場合、排出源近傍の高濃度CO2を処理することがプロセス的に有利であることは明らかなのですが、近年では大気中400ppmほどの希薄CO2を対象とするDirect Air Captureも注目を集めています。宇宙船内のCO2濃度は4000ppmほどでありアポロ宇宙船やスペースシャトルでは水酸化リチウム用いた使い切り型のCO2除去方法が用いられてきました。国際宇宙ステーションのようにミッション期間が数十年となると、CO2はゼオライトを用いた再生型吸着剤で分離濃縮され船外に排気されていました。さらにCO2は炭素と酸素でできているのでCO2を宇宙に捨てるのではなく、CO2と水素を用いてサバチエ反応(CO2+4H2→CH4+2H2O)により水を生成し、水電解により酸素を生成する空気再生技術も研究開発が進んでいます。日本は得意の環境技術で有人宇宙活動に貢献するために環境制御生命維持システムなどの研究開発を行っています。
◆受講後、習得できること
- DAC, CCSの違いについて
- 低分子アミンを用いたDAC技術について
- 耐水性を発現するDAC技術について
- 水分離可能となるメカニズムについて
◆受講対象者
- 大学や研究機関等で空気中・呼気中のCO2の回収技術の開発に携わる方々
- 有人宇宙技術におけるCO2の処理に興味のある方
- 地球温暖化対策としてCO2分離回収技術に興味のある方
- 水素キャリアーとしてCO2からのメタンガスの生成に興味のある方
- CO2ユーティリゼーションに関して宇宙船内のガス処理に興味のある方
担当講師
神戸学院大学 薬学部 教授 博士(薬学)
稲垣冬彦 先生
宇宙航空研究開発機構 研究開発部門 第二研究ユニット
研究領域主幹 博士(工学)
桜井誠人 先生
セミナープログラム(予定)
■第一部 Direct Air Capture (DAC): 水分をも分離可能なCO2吸収/放出剤の開発
【稲垣先生】
1.CO2回収技術について
1.1 DAC(Direct Air Capture)およびCCS(Carbon dioxide Capture and Storage)技術について
1.2 DACとCCSの違い、メリットとデメリット
1.3 DACとCCSに共通するこれからの課題
2.低分子アミンを用いたDAC技術の開発
2.1 開発経緯
2.2 アミンのCO2と水吸収の選択性
2.3 化学吸収法の課題点
3.水分を分離可能な耐水性DAC技術の開発
3.1 疎水性アミンのCO2と水吸収の選択性
3.2 疎水性アミンのCO2吸収性能
3.3 疎水性アミンからのCO2放出のメリット
3.4 本法を応用した最新情報
■第二部 呼気からのCO2回収技術(生命維持装置)
【桜井先生】
1.呼気中のCO2回収技術についての基礎知識
1.1 人間の標準的な代謝
1.2 呼吸の仕組み
1.3 宇宙服
1.4 NASA Life Support Baseline Values and Assumptions Documentデータベースの紹介
2.生命維持装置開発の現状、用いられている技術についての解説
2.1 NASAの生命維持装置
2.1.1 水酸化リチウム(使い切り型)
2.1.2 酸化銀(再生型)
2.1.3 ゼオライト、CDRA、4筒式(再生型)
2.2 ロシアの生命維持装置
2.2.1 ボズドク(再生型)
2.3 ヨーロッパの空気再生装置
2.3.1 ACLS (Advanced Closed Life Support System) (再生型)
3.呼気中のCO2回収技術についての今後の展望
3.1 研究開発中のCO2回収技術
3.1.1 Thermal Amine、4筒式
3.1.2 オライオン用CO2除去装置、2筒式
3.1.5 宇宙服用CO2除去装置、2筒式
3.2 生命維持装置以外の製品への応用
3.2.1 ビニールハウス用CO2分離濃縮装置
3.2.2 CCS用CO2分離濃縮装置、液体アミン、ローター、吸着剤
4.その他、CO2回収技術、物質循環に関するトピック情報
4.1 CCU (Carbon Capture Utilization) と宇宙船内のCO2利用
4.1.1 サバチエ反応 CO2→メタン、水素キャリアーとして
4.1.2 カーボンフォーメーション
4.1.3 CO2からアセチレンの生成
4.2 イオン液体
4.3 CO2の膜分離
4.4 SMAC (Spaceship Maximum Allowance Concentration) 宇宙船における有害ガスの許容濃度の考え方
4.5 ESM (Equivalent System of Mass) システムの重量換算とトレードオフについて
4.6 宇宙基地の建設とミニ地球の実現
公開セミナーの次回開催予定
開催日
未定
開催場所
未定
受講料
未定
備考
配布資料はPDF等のデータで送付予定です。受取方法はメールでご案内致します。
(開催1週前~前日までには送付致します)。
準備の都合上、開催1営業日前の12:00までにお申し込みをお願い致します。
(土、日、祝日は営業日としてカウント致しません。)
お申し込み方法
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