機器分析の基礎知識（eラーニング）

研究・開発段階で改良がうまくいかない原因を探ったり、工場のラインで起こった不具合の実態を把握したりするために、さまざまな機器分析はモノづくりの技術の場に欠かせません。

しかし、たとえ専門教育を受けてきた人であっても、実際に自分が使った経験のない分析機器の原理や使いどころは、ピンとこないものでしょう。

本講座は、これまで化学分析に深くかかわったことのない方で、今後分析業務に携わる方、分析を依頼する側になる可能性のある方に、機器分析で何ができるのか、数ある分析手法のなかでどの方法を選べばよいのか、などの情報を提供することを目的にしています。

分析法の原理等、基礎的な部分に重点を置いていますので、それぞれの分析法の詳細や実践的な知識を習得されるための礎にしていただければ幸いです。

本講座の狙い

• これまで化学分析に深くかかわったことのない方に、機器分析の原理と分析手法の選択方法を理解いただく。

想定受講者

• 製造業技術系新入社員
• 新人分析担当者
• 新人～中堅研究／開発／設計担当者
• 技術営業担当者

機器分析とは

• 化学的な分析手法
• 機器分析

機器分析の概要

• 分析で知りたいことは？
• 何があるのか？
• それはどれだけあるのか？
• それはどこにあるのか？
• それはどのような状態であるのか？
• 成分特定に使う性質と励起方法、検出方法

代表的な機器分析装置

知りたいことに適した分析機器

形状を知りたい

• 透過電子顕微鏡（TEM: Transmission Electron Microscope）
• 走査電子顕微鏡（SEM: Scanning Electron Microscope）
• 複合機としての電子顕微鏡
• エネルギー分散型X線分析装置（EDS: Energy Dispersive X-ray Spectroscopy）
• 電子線後方散乱回折法（EBSD: Electron Backscatter Diffraction）
• 走査プローブ顕微鏡（SPM: Scanning Probe Microscope）

組成を知りたい

• オージェ電子分光法（AES: Auger Electron Spectroscopy）
• 電子線マイクロアナライザ（EPMA: Electron Probe Micro Analyzer）
• X線光電子分光法（XPS: X-ray Photoelectron Spectroscopy）
• 蛍光X線（XRF: X-ray Fluorescence Analysis）

結晶構造を知りたい

• X線回折法（XRD: X-ray Diffraction）

分子構造を知りたい

• フーリエ変換赤外分光光度計（FT-IR: Fourier Transform Infrared Spectroscopy）
• ラマン分光光度計（Raman）
• 核磁気共鳴（NMR: Nuclear Magnetic Resonance）

質量分析器を用いた分析

• 質量分析法（MS: Mass Spectrometry）
• ガスクロマトグラフィー質量分析法（GC-MS: Gas Chromatography MS）
• 液体クロマトグラフィー質量分析法（LC-MS: Liquid Chromatography MS）
• 誘導結合プラズマ質量分析法（ICP-MS: Inductively Coupled Plasma MS）
• グロー放電質量分析法（GD-MS: Glow Discharge MS）
• 二次イオン質量分析法（SIMS: Secondary Ion MS）

代表的な機器分析装置一覧