環境対応接着剤、解体性接着のトレンドと易解体性接着材料の設計【提携セミナー】
開催日時 | 2024/11/29(金)10:00~16:10 |
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担当講師 | 若林 一民 氏 |
開催場所 | Zoomによるオンライン受講 |
定員 | 30名 |
受講費 | 60,500円(税込) |
★環境負荷低減を想定した接着剤への要求特性とそのポイントとは
★実際の易解体性接着材料の設計事例についても解説
環境対応接着剤、解体性接着の
トレンドと易解体性接着材料の設計
【提携セミナー】
主催:株式会社技術情報協会
講座内容
セミナープログラム参照
習得できる知識
環境負荷低減を想定した接着剤への要求特性と実際の易解体性接着材料の設計事例について理解が深まる
担当講師
エーピーエス リサーチ 代表 若林 一民 氏
大阪大学 大学院工学研究科 ビジネスエンジニアリング専攻 教授 博士(工学) 倉敷 哲生 氏
愛知工業大学 工学部 応用化学科 教授 博士(工学) 福森 健三 氏
セミナープログラム(予定)
(10:00~12:00)(12:50~13:50)
1.環境に優しい接着剤及び解体性接着のトレンドと注目度の高い接着剤の紹介
エーピーエス リサーチ 若林 一民 氏
【講演ポイント】
接着・接着剤の業界に限らず、あらゆる産業分野で、環境保全、環境改善への対応は3R(Reduce=削減、Reuse=再使用、Recycle=リサイクル)で対 応されるといわれる。
接着・接着剤におけるReduceとは接着剤の組成材料として環境負荷物質を使用しない、或いは、環境負荷物質使用量の削減を意味しており、有機溶剤の使用削減が積極的に行われている。接着剤のReuse、Recycleは、固化及び硬化過程を考慮すれば、対応無理の判断をせざるを得ない。
しかし、必要なときに、被着材を壊すことなく接着接合部を剥がせれば、被着材のReuse、Recycleは可能になる。此処に易解体性接着剤の存在価値が生まれる。
そして近年注目度の高い接着剤が二つある。① UV・VUV硬化接着剤及び ② 反応性ホットメルト接着剤である。どちらの接着剤も環境対応機能及び短時間接着機能を考慮した接着剤である。
【プログラム】
1.環境に優しい接着剤
1.1 接着・接着剤の環境対応は3Rで
1.2 接着剤の係わる法規制の種類
1.3 建築基準法(シックハウス症候群に対応する法律)への対応
1.4 住宅の居室に係わる政令、告示の概要(厚生労働省からの指針14物質)
1.5 放散ホルムアルデヒドに関する日本接着剤工業会の認定制度
1.6 建材からのホルムアルデヒドの測定方法
1.7 放散ホルムアルデヒドの基準値(日本接着剤工業会の認定基準)
1.8 接着剤中のホルムアルデヒド
1.9 VOCの自主管理制度(日本接着剤工業会)
1.10 建材・接着剤から放散されるVOC放散量の基準値
1.11 日本接着剤工業会へ4VOCの登録申請可能な接着剤
1.12 4VOCを使用しないエラストマー溶剤形接着剤(Ex.クロロプレンゴム接着剤)
1.13 クロロプレンゴムの溶解度図
1.14 鉛に関する法令(RoHS指令)
1.15 鉛に関する指令と共晶ハンダ代替導電性接着剤
1.16 鉛はんだ代替導電性接着剤の基本特性
1.17 導電性接着剤の配合指針
2.易解体性接着・接着剤のトレンド
2.1 易解体性接着・接着剤の開発コンセプト
2.2 解体性接着剤を適用可能な分野
2.3 解体性接着剤用樹脂の理想的な弾性率変化
2.4 解体性接着技術の技術開発動向
2.4.1 エチレン系アイオノマー
2.4.2 熱溶融エポキシ樹脂の硬化・溶融メカニズム
2.4.3 熱膨張性マイクロカプセル混入接着剤
2.4.4 熱膨張性マイクロカプセルを利用した解体性接着剤
2.4.5 高耐熱解体性接着剤
2.4.6 高周波加熱による接着の解体
2.4.7 電磁誘導加熱による接着の解体
2.4.8 マイクロ波加熱による接着の解体
2.4.9 通電剥離接着剤(エレクトリリース)
2.4.10 靴の循環形リサイクルシステムと解体
2.4.11 製靴用解体性接着剤の開発
2.4.12 解体性接着剤一覧(粘着テープを含む)
3.近年注目度の高い接着技術・接着剤(環境対応と短時間接着による生産性向上)
3.1 UV・VUV硬化接着剤の進歩と応用
3.1.1 UV・VUV硬化接着剤とは
3.1.2 光重合開始剤の役目(ラジカル重合)
3.1.3 光重合開始剤の選択基準
3.1.4 光重合開始剤の役目(ラジカル重合)
3.1.5 UV・VUV硬化形アクリル系接着剤の長所、短所
3.1.6 ラジカル重合タイプとカチオン重合タイプの比較
3.1.7 UV・VUV照射装置と特性
3.1.8 UV・VUV硬化形接着剤の組成と材料
3.1.9 UV硬化樹脂の組成(ラジカル重合タイプ、カチオン重合タイプ)
3.1.10 UV硬化ラジカル重合性オリゴマー
3.1.11 UV硬化カチオン重合性オリゴマー
3.1.12 エポキシ樹脂+オキセタン樹脂(POX)による各種プラスチックへの接着性改良
3.1.13 UV硬化接着剤の適用事例
3.2 ホットメルト接着剤の進歩と応用(反応性ホットメルト接着剤を含む)
3.2.1 ホットメルト接着剤」とは
3.2.2 ホットメルト接着剤の位置づけ
3.2.3 ホットメルト接着剤の利点、欠点
3.2.4 ホットメルト接着剤の種類(主成分と形状)
3.2.5 ホットメルト接着剤の種類、エチレン系共重合樹脂、非晶性オレフィン系(1)
3.2.6 ホットメルト接着剤の種類、熱可塑性エラストマー系(2)
3.2.7 ホットメルト接着剤の種類、ポリアミド系(3)
3.2.8 ホットメルト接着剤の種類、飽和ポリエステル系(4)
3.2.8 反応性ホットメルト接着剤の種類
3.2.9 反応性ホットメルト接着剤の硬化機構 3.2.10 反応性ホットメルト接着剤の溶融方式
3.2.10 反応性ホットメルト接着剤の溶融方式
3.2.11 フィルム状ホットメルト接着剤の種類
3.2.12 フィルム状ホットメルト接着剤の構成成分による分類
3.2.13 フィルム状ホットメルト接着剤の形状と施工技術
3.2.14 ホットメルト接着剤の性能比較
3.2.15 ホットメルト接着剤の品質規格
3.2.16 ホットメルト接着剤用アプリケータの構成
3.2.17 ホットメルト接着剤の用途
3.2.18 反応性ホットメルト接着剤の自動車内装への適用
【質疑応答】
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(14:00~15:00)
2.セラミックス粒子を含有した接着性樹脂組成物の設計と易解体性異種材接着接合への応用
大阪大学 倉敷 哲生 氏
【講演ポイント】
今後、輸送機器分野では軽量な部素材を適材適所に使う「マルチマテリアル化」による最適設計が期待されています。その要となる技術として、循環型社会で求められる解体性・リサイクル性を考慮した易解体性異種材接着技術が挙げられます。
講師らは,熱硬化性樹脂材を基材とし、セラミックス粒子を含む接着剤を開発し,マイクロ波照射による局所加熱により容易に解体できる易解体性接着接合を提案しています。本講座では、本技術の特徴と,FRPや鋼板等への適用例について解説します。
【受講対象】
材料,機械,構造物分野における易解体性接着接合に関心のある方々
【受講後、習得できること】
マイクロ波をトリガーとした易解体性接着接合研究の現状,など
【プログラム】
1.研究の背景
2.従来技術と問題点, 新技術の特徴
3.FRPを対象とした易解体性接着接合
3.1 粒子の含有量が強度に及ぼす影響
3.2 粒径が強度に及ぼす影響
3.3 Al-GFRP接着接合への適用
3.4 Al-CFRP接着接合への適用
4.鋼板を対象とした易解体性接着接合
4.1 二液型熱硬化性接着剤の場合
4.2 一液型熱硬化性接着剤の場合
5.粘着用途への応用
6.まとめ
【質疑応答】
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(15:10~16:10)
3.ポリマーブレンドおよびナノフィラー分散による易解体性接着剤の構造制御と力学物性
愛知工業大学 福森 健三 氏
【講演ポイント】
易解体性を示す膨張黒鉛含有エポキシ樹脂系接着剤について、系の力学物性(接着物性,破壊靱性)向上をねらいとし、コア・シェルゴム(CSR)配合および少量添加で高い補強性が期待されるカーボンナノチューブ(CNT)の分散制御による系の力学物性への影響について紹介する。
【プログラム】
1.自動車用構造部材のマルチマテリアル化とリサイクル
2.膨張黒鉛含有エポキシ樹脂系易解体性接着剤の構造制御と力学物性
2.1 ナノフィラーの分散制御によるポリマーブレンドの高機能化技術
2.2 エポキシ樹脂系接着剤におけるカーボンナノチューブ(CNT)の分散制御手法
2.3 CNT分散制御による膨張黒鉛含有エポキシ樹脂系易解体性接着剤の接着物性改善
3.まとめ
【質疑応答】
公開セミナーの次回開催予定
開催日
2024/11/29(金)10:00~16:10
開催場所
Zoomによるオンライン受講
受講料
1名につき60,500円(消費税込・資料付き)
〔1社2名以上同時申込の場合1名につき55,000円(税込)〕
備考
資料は事前に紙で郵送いたします。
お申し込み方法
★下のセミナー参加申込ボタンより、必要事項をご記入の上お申し込みください。
※お申込後はキャンセルできませんのでご注意ください。
※申し込み人数が開催人数に満たない場合など、状況により中止させていただくことがございます。