TIM(サーマルインターフェイスマテリアル)の特性、開発動向と熱設計への適用技術【提携セミナー】
おすすめのセミナー情報
開催日時 | 2024/4/11(木)10:00~17:15 |
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担当講師 | 柴田 博一 氏 |
開催場所 | Zoomによるオンライン受講 |
定員 | 30名 |
受講費 | 66,000円(税込) |
ポリマー表面へのタンパク質吸着制御と評価、表面設計
TIM(サーマルインターフェイスマテリアル)の特性、
開発動向と熱設計への適用技術
【提携セミナー】
主催:株式会社技術情報協会
講座内容
セミナープログラム参照
習得できる知識
・TIMのスマートフォン、ノートPC、車載機器など、各機器の放熱対策に効果的な使い方について理解が深まる
担当講師
(株)ザズーデザイン 代表取締役 工学博士 柴田 博一 氏
古河電工パワーシステムズ(株) 第二事業部 エフコ製造部 開発課 課長 野村 伸吾 氏
薩摩総研(株) 取締役 営業部長 古川 正和 氏
信越化学工業(株) シリコーン電子材料技術研究所 第二部 山口 貴大 氏
セミナープログラム(予定)
(10:00~12:00)(13:00~14:00)
1.最新TIM技術の解説と熱設計への適用事例
(株)ザズーデザイン 柴田 博一 氏
【講演ポイント】
かつての放熱設計は、取り込んだ外気への熱伝達および筐体への熱輻射を中心としていたが、製品内部での熱伝導を主体とした熱拡散による冷却方式にシフトしつつある。そのような状況下で、界面における熱移動のための放熱デバイスが広く注目を集めており、TIM (Thermal Interface Material)はその中心となる重要な放熱素材である。
TIMの中でも最も広く使われているのが熱伝導シートであり、バインダー樹脂にフィラーと呼ばれる熱伝導性粒子を混ぜた比較的単純な構成であるためか、価格と熱伝導率から簡単に選定してしまうケースがしばしば見受けられる。しかし担当する製品の最適なTIMを選定するためには、その他の特性も考慮して総合的に判断する必要がある。
今回の講座では、最適なTIMを選定するために必要な基礎知識を広く学んでもらうことを目的とする。 一方で、最近盛んに使われるようになってきた熱伝導性パテ(ギャップフィラー)や放熱グリスについても、実際の使用例を交えて使い方をご紹介する。 一方で、現在入手可能なTIMの市場動向を詳細に分析することにより、TIMユーザーだけでなくTIMを開発する材料メーカーの技術者向けにも有益な情報を提供することも目的としている。
【プログラム】
1.最近の放熱設計の現状と直面する課題
1.1 筐体内の対流冷却から熱伝導主体の放熱へ
1.2 急速な電力密度の上昇
1.3 表面実装部品の普及により大気放熱から基板放熱へ
1.4 薄型化高性能化が求められる放熱デバイス
2.TIMの特性を理解するための熱設計の基本
2.1 熱移動の3要素
2.2 熱抵抗の定義と実用上の注意点
3.TIMの役割と種類
3.1 界面熱抵抗の最小化
3.2 フィラーの役割
3.3 フィラーに適した材料とは
3.4 現在入手可能なTIMとその特徴
3.5 熱伝導シートの商品トレンド
4.最適なTIMを選定するための諸特性
4.1 ビオ数とは何か
4.2 TIMとビオ数
4.3 広がり熱抵抗
4.4 全体の熱抵抗に着目
4.5 熱変形に対応した表面タック性
5.TIMの高性能化
5.1 炭素繊維鉛直配向熱伝導シート
5.2 積層グラファイトシート
5.3 ソルダーTIM
5.4 液体金属
6.TIMの実際の使用例
6.1 スマートフォン
6.2 ノートPC
6.3 グラフィックボード
6.4 車載機器
【質疑応答】
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(14:15~14:45)
2.高熱伝導放熱シート(TMシート)の開発動向と課題
古河電工パワーシステムズ(株) 野村 伸吾 氏
【講演ポイント】
一見平滑に見えるICチップなどの発熱体や、ヒートシンクなどの放熱部材もミクロにみると微小な凹凸が存在する。この微小な凹凸部に入り込む空気は断熱性が高いため、発熱体から放熱部材へのスムーズな熱の移動を阻害する要因となる。この微小な凹凸を、空気よりも熱伝導性の高い素材で埋めるためにTIM(Thermal Interface Material)が存在する。
本セミナーではユーザーから実際に集めた要望事項からTIMの開発動向を示す。また、基本的なTIMの設計思想を解説しながら、ユーザーの要望を満たすための技術的な課題を示し、TIMに用いられる材料に対する要望事項を解説する。
【プログラム】
1.導入
1.1 古河電工パワーシステムズ 会社概要
1.2 電線接続部材メーカーが放熱シートを開発した背景
2.TIM(Thermal Interface Material)とは
2.1 TIMの役割
2.2 TIMの種類
3.古河電工パワーシステムズ製TIM TMシート®
3.1 TMシート®の特徴
3.2 TMシートが活躍する業界
4.TMシートの開発動向と課題
4.1 顧客の要望と変化
4.2 基本的な熱伝導の概念
4.3 基礎特性の向上に関する課題
4.4 暗黙要求事項とのトレードオフに関する課題
5.まとめ
【質疑応答】
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(15:00~16:00)
3.超柔軟熱伝導シート~特性と適用事例の紹介~
薩摩総研(株) 古川 正和 氏
【講演ポイント】
熱伝導シートは、硬度が低硬度であるほどメリットが増えますが、低硬度ゆえに気を付けていただきたいご設計上のポイントがあります。
本講演では、超低硬度熱伝導樹脂の材料構成にも触れながら、超低硬度樹脂の上手な活用方法と注意点について、実践的に説明をさせていただきます。
【プログラム】
1.簡単な会社紹介と事項紹介
2.弊社の超低硬度熱伝導樹脂「熱ゴム®」の簡単な紹介
3.熱伝導樹脂の低硬度化、柔軟性がもたらす優位性
4.超低硬度樹脂のデメリット・トレードオフ(材料構成に掛かる特性の簡単な説明)
5.実際の採用事例
6.超低硬度熱伝導樹脂の活用アプリケーション(印刷・転写・3D成形等)
【質疑応答】
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(16:15~17:15)
4.シリコーン放熱材料の技術開発動向
信越化学工業(株) 山口 貴大 氏
【講演ポイント】
本講演では、放熱用グリースの特徴、放熱材料の高性能化アプローチ、技術・開発動向について、発表させていただきます。
【プログラム】
1.シリコーン放熱材料の概要
1.1 放熱材料の役割 => 電子機器の効率的な冷却
1.2 放熱特性の指標 => 熱伝導率と熱抵抗
1.3 シリコーンの特性 => 過酷な環境にも対応できる良好な信頼性
2.シリコーン放熱材料の高性能化アプローチ
2.1 高熱伝導率化 => 熱伝導性フィラーの最適化
2.2 接触熱抵抗の低減 => 基板界面との追従性向上
3.シリコーン放熱材料の技術・開発動向
3.1 当社放熱材料の紹介
3.2 液状放熱材料
3.3 加工品
【質疑応答】
公開セミナーの次回開催予定
開催日
2024/4/11(木)10:00~17:15
開催場所
Zoomによるオンライン受講
受講料
1名につき66,000円(消費税込・資料付き)
〔1社2名以上同時申込の場合1名につき60,500円(税込)〕
備考
資料は事前に紙で郵送いたします。
お申し込み方法
★下のセミナー参加申込ボタンより、必要事項をご記入の上お申し込みください。
※お申込後はキャンセルできませんのでご注意ください。
※申し込み人数が開催人数に満たない場合など、状況により中止させていただくことがございます。