- おすすめ
GMP・ISO等で求められるデータインテグリティ対応実務講座(セミナー)
【LIVE配信受講】2025/3/19(水) 9:30~16:30 【アーカイブ配信】3/24~4/6
お問い合わせ
03-6206-4966
Mannich反応は、炭素-炭素結合の形成としても、また、β-アミノケトンの合成法としても重要な反応であり、多くの医薬品の合成にもよく使われています。
今回は、Mannich反応に関連する化学反応や医薬品をご紹介いたします。
目次
マンニッヒ反応(Mannich反応)とは、①一級または二級アミンと、②α水素を持たないカルボニル化合物と、③α水素を持つカルボニル化合物 を反応させ、β-アミノカルボニル化合物(マンニッヒ塩基)を得る反応です。
②α水素を持たないカルボニル化合物としてはホルムアルデヒドがよく用いられます。
また、③α水素を持つカルボニル化合物としては、ケトン、アルデヒド、カルボン酸、ニトロ化合物、ニトリルなどの例があります。
反応機構としては、③から得られるエノールと、①②から得られるイミニウムイオンが反応することにより、β-アミノカルボニル化合物が生成します。
近年、触媒を用いて選択的に不斉炭素の制御を行う不斉マンニッヒ反応に関する報告がされています。
Mannich反応の大本というべき反応は、1903年に、B. Tollensとvon Marleが、アセトフェノン、ホルムアルデヒド、塩化アンモニウムとの反応で第三級アミンを生成したことに発しています。
C. Mannichは、1917年アンチピリンをマンニッヒ反応条件を用いることで第三級アミンを単離し、反応の一般性を明らかにしたことから、Mannich反応と呼ばれるようになりました。
Mannich反応が用いられた報告をいくつかご紹介いたします。
パーキンソン症候群治療剤で、脳内の伝達物質(アセチルコリン)の働きを抑える抗コリン作用により、手指のふるえ、筋肉のこわばりや動作が遅くなったりするのを改善するとされています。
比較的安価な原料を用いてMannich反応を行い作られています。
高血圧およびうっ血性心不全、肝不全、腎不全などの疾患によって引き起こされる腫れを治療するループ利尿薬です。
腎臓に作用して尿量を増やすことにより、血液の余分な水分が減り、血管壁のナトリウムを減らすにより、結果として血圧を下げます。
ループ利尿薬は、尿細管がループ状に曲がっている部分(ヘンレ係蹄上行脚髄質部)に作用することによります。
Mannich反応でマンニッヒ塩基としたのち、脱離してエノンを得ています。
胃潰瘍、十二指腸潰瘍などの消化性潰瘍の治療に使われる薬です。
作用機序としては、H2受容体拮抗剤で、胃酸分泌を抑え、胃潰瘍などを治療し逆流性食道炎に伴う痛みや胸やけなどを和らげるとされています。
ラニチジン合成の初期段階にMannich反応が使われています。
麻薬性鎮痛薬で、オピオイド受容体作動薬ですが、2010年に不整脈が発生するという臨床データによりアメリカ市場から撤退しています。
この化合物の合成の初期段階において、ジメチルアミン、ホルマリン、プロピオフェノンを用いたMannich反応で、β-ジメチルアミノプロピオフェンを得たのち、プロポキシフェンとしています。
ヒスタミン受容体拮抗作用を持つ抗アレルギー薬です。
これもヒスタミン受容体拮抗作用を持つ抗アレルギー薬です。
J-PlatPatを用いて、Mannich反応を検索してみました。(調査日:2022.3.7)
この中には、「医薬としての置換されたベータ-アミノアルコール類」「バンコマイシン誘導体・・」「1-(3-アミノプロピル)置換環状アミン系化合物・・」などMannich反応を用いた製法が検出されました。
JSTが運営する文献データベース「J-STAGE」を用いて、Mannich反応を検索してみました。(調査日:2022.3.7)
ざっと内容を見てみると、「マンニッヒあ反応によるポリビニルアルコール系繊維の動物質化」「マンニッヒ反応によるアミノピバルデヒド類の合成およびこれによるポリビニルアルコール繊維の動物質化」などの文献が見受けられました。
特許・文献の内容を確認してみたい方は、是非ご自身でデータベースを検索してみてください。
ということで今回は「マンニッヒ反応」についてご紹介しました。
(日本アイアール株式会社 特許調査部 S・T)