5G・ミリ波対応に向けた高周波基板材料の設計、開発動向【提携セミナー】

基板

5G・ミリ波対応に向けた高周波基板材料の設計、開発動向【提携セミナー】

このセミナーは終了しました。次回の開催は未定です。

おすすめのセミナー情報

開催日時 2024/1/24(水)10:00~17:00
担当講師

山田 保治 氏
川辺 正直 氏
森野 正行 氏
摺出寺 浩成 氏

開催場所

Zoomによるオンライン受講

定員 30名
受講費 1名につき66,000円(税込)

★低誘電損失を実現する樹脂設計のポイントと実際の開発事例を学べます

 

5G・ミリ波対応に向けた

高周波基板材料の設計、開発動向

 

 

【提携セミナー】

主催:株式会社技術情報協会

 


 

講座内容

本講演では、5G用途に適応した低誘電損失ポリイミドをどのように開発していくかについて、分子・材料設計の観点からポリイミドの低誘電率・低誘電損失化、低吸水率化、高接着性化などの分子設計と特性制御および5G通信用ポリイミドの開発状況と今後の展望について分かりやすく解説します。

 

第5世代を迎えた情報通信技術では、高周波化・高速化・大容量化に伴う信号伝送への要求特性の高度化に対応した超低誘電特性が求められる。一方で、実用的な実装材料として、多層成形性、耐熱性、接着性等の多様な加工性や物理的特性も求められる。
かかる背景の中で、1)特徴ある精密重合技術をベースとした芳香族ビニル系低誘電損失材料の開発に関する概要、2)高周波基板を巡る材料技術、及び、3)今後の展望、について概説する。

 

プリント基板用の材料選択において、高周波信号の伝送損失が小さい低損失材料が注目を浴びている。
その中でもフッ素系材料、特にフッ素樹脂は、比誘電率と誘電正接が小さい材料として知られている。しかし従来のフッ素樹脂はその不活性な性質により、他材料との接着・分散などの複合化が困難であり、回路基板としては一部の用途への適用に限られていた。
また回路基板の電気特性、機械特性などを調整するために様々なフィラー材料が用いられるが、電気信号の高周波化が進む現在、低誘電性と機械強度を兼ね備え、さらに配合時に良好な分散性を有するフィラー材料が求められている。
このような状況下、AGCでは独自のフッ素樹脂設計技術により、接着性や分散性を有するフッ素樹脂、<Fluon+TM EA-2000>と<低誘電シリカフィラー>を開発した。これら材料を他の回路基板材料と多様な形で複合化することにより、フッ素樹脂・低誘電シリカの電気特性と他材料の機械特性を補い合った、ミリ波帯に適した基板材料の実現が可能となる。
本講座では、まず5G/6G回路基板材料の要求性能について述べた後、AGCのFluon+TM EA-2000および低誘電シリカフィラーの高周波回路基板への適用法とその性能について詳述する。
なお、本講座では厳密なミリ波の定義である30~300GHzの周波数帯に加え、28GHz帯もミリ波として含め取り扱う。

 

前半は、シクロオレフィンポリマーの重合方式から基本特性、用途展開例(光学レンズ、LCD・OLED向け光学フィルム関連)の説明を実施し、後半は今後成長が期待される高周波用途向けに開発している結晶性シクロオレフィンポリマーについて紹介する。
また最後に、講演者が所属しているものづくりスタジオの新テーマ創出活動に関しても紹介します。

 

 

習得できる知識

・低誘電損失を実現する樹脂設計のポイントと実際の開発事例について理解が深まる

 

 

担当講師

FAMテクノリサーチ 代表 博士(工学) 山田 保治 氏
日鉄ケミカル&マテリアル(株) 総合研究所 機能樹脂材料開発センター テーマリーダー 工学博士 川辺 正直 氏
AGC(株) 化学品カンパニー 企画部 材料開発室 室長 博士(理学) 森野 正行 氏
日本ゼオン(株) 総合開発センター ものづくりスタジオ スタジオ長 摺出寺 浩成 氏

 

 

セミナープログラム(予定)

(10:00~11:30)
1.高周波基板用途を想定したポリイミド樹脂の物性制御とその考え方
FAMテクノリサーチ 山田 保治 氏

 

【講演ポイント】
本講演では、5G用途に適応した低誘電損失ポリイミドをどのように開発していくかについて、分子・材料設計の観点からポリイミドの低誘電率・低誘電損失化、低吸水率化、高接着性化などの分子設計と特性制御および5G通信用ポリイミドの開発状況と今後の展望について分かりやすく解説します。

 

1.通信技術の進歩と高速通信用材料開発
1.1 高速通信技術の背景と現状
1.2 樹脂の誘電特性-各種樹脂(フッ素樹脂(PTFE)、液晶樹脂(LCP)とポリイミド(PI)の比較
1.3 高速(5G)通信および低誘電材料の開発状況と市場規模
2.5G対応高速高周波通信用PI開発の考え方
2.1 ポリイミド開発の歴史
2.2 高周波高速通信材料になぜ誘電率、誘電損失が重要か?
2.3 5G対応高速高周波通信用材料に求められる特性
2.4 誘電率および誘電損失率の周波数依存性
2.5 低電率PI、フッ素化PI、多孔性PI
3.高周波基板用低誘電損失ポリイミドの分子設計と物性制御
3.1 低誘電率化、低誘電正接化
3.2 低吸水率化
3.3 高接着性
3.4 成形・加工性
4.高速 (5G) 通信用低誘電損失ポリイミドの開発状況
5.高速(5G)通信用材料開発の課題と今後の展開
6.参考図書
【質疑応答】

——————————
(12:10~13:40)
2.5G/6G時代の高周波基板向け芳香族ビニル系低誘電損失材料の開発
日鉄ケミカル&マテリアル(株) 川辺 正直 氏

 

【講演ポイント】
第5世代を迎えた情報通信技術では、高周波化・高速化・大容量化に伴う信号伝送への要求特性の高度化に対応した超低誘電特性が求められる。一方で、実用的な実装材料として、多層成形性、耐熱性、接着性等の多様な加工性や物理的特性も求められる。
かかる背景の中で、1)特徴ある精密重合技術をベースとした芳香族ビニル系低誘電損失材料の開発に関する概要、2)高周波基板を巡る材料技術、及び、3)今後の展望、について概説する。

 

1.開発経緯
2.次世代高速・高周波基板に対応したビニル系硬化型樹脂材料について
3.ハーフチタノセンを用いたスチレンのシンジオ特異性リビング重合
4.芳香族ビニル化合物から誘導される機能材料に対する先端情報通信技術分野における要求
5.次世代高速・高周波基板材料の材料設計
5.1 多分岐構造を有する可溶性ジビニルベンゼン系樹脂の合成
5.2 多分岐構造を有する可溶性ジビニルベンゼン系樹脂の特性
6.まとめと今後の展望
【質疑応答】

—————————–
(13:50~15:20)
3.高速高周波用プリント基板用材料の開発動向
AGC(株) 森野 正行 氏

 

【講演ポイント】
プリント基板用の材料選択において、高周波信号の伝送損失が小さい低損失材料が注目を浴びている。
その中でもフッ素系材料、特にフッ素樹脂は、比誘電率と誘電正接が小さい材料として知られている。しかし従来のフッ素樹脂はその不活性な性質により、他材料との接着・分散などの複合化が困難であり、回路基板としては一部の用途への適用に限られていた。
また回路基板の電気特性、機械特性などを調整するために様々なフィラー材料が用いられるが、電気信号の高周波化が進む現在、低誘電性と機械強度を兼ね備え、さらに配合時に良好な分散性を有するフィラー材料が求められている。
このような状況下、AGCでは独自のフッ素樹脂設計技術により、接着性や分散性を有するフッ素樹脂、<Fluon+TM EA-2000>と<低誘電シリカフィラー>を開発した。これら材料を他の回路基板材料と多様な形で複合化することにより、フッ素樹脂・低誘電シリカの電気特性と他材料の機械特性を補い合った、ミリ波帯に適した基板材料の実現が可能となる。
本講座では、まず5G/6G回路基板材料の要求性能について述べた後、AGCのFluon+TM EA-2000および低誘電シリカフィラーの高周波回路基板への適用法とその性能について詳述する。
なお、本講座では厳密なミリ波の定義である30~300GHzの周波数帯に加え、28GHz帯もミリ波として含め取り扱う。

 

1.5G/6Gの要求機能と、部品材料への期待
2.接着性フッ素樹脂<Fluon+TM EA-2000>のご紹介
2.1 EA-2000の基本特性
2.2 5G/6G市場への低損失材料構成、FPCへのアプリケーション例
2.3 リジッドPCBへのアプリケーション例
2.4 伝送損失評価・シミュレーション
3.<低誘電シリカフィラー>のご紹介
4.総括・今後の展望
【質疑応答】

—————————–
(15:30~17:00)
4.シクロオレフィンポリマーの特性と高周波基板への用途展開
日本ゼオン(株) 摺出寺 浩成 氏

 

【講演ポイント】
前半は、シクロオレフィンポリマーの重合方式から基本特性、用途展開例(光学レンズ、LCD・OLED向け光学フィルム関連)の説明を実施し、後半は今後成長が期待される高周波用途向けに開発している結晶性シクロオレフィンポリマーについて紹介する。
また最後に、私が所属しているものづくりスタジオの新テーマ創出活動に関しても紹介します。

 

1.日本ゼオンの会社概要と事業展開
2.非晶性シクロオレフィンポリマーについて(既存用途の説明)
2.1 特性
2.2 光学レンズ用途
2.3 医療用途
2.4 光学フィルム用途
3.結晶性シクロオレフィンポリマーについて
3.1 従来COPとの特性比較
3.2 高周波特性
3.3 高周波領域の伝送損失 基材比較
3.4 フレキシブル性
4.ものづくりスタジオについて(新テーマ創出活動)
4.1 スタジオの取り組み(他社との共創テーマ探索)
【質疑応答】

 

公開セミナーの次回開催予定

開催日

2024/1/24(水)10:00~17:00

 

開催場所

Zoomによるオンライン受講

 

受講料

1名につき 66,000円(消費税込、資料付)
〔1社2名以上同時申込の場合のみ1名につき60,500円〕

 

 

技術情報協会主催セミナー 受講にあたってのご案内

 

備考

資料は事前に紙で郵送いたします。

 

お申し込み方法

★下のセミナー参加申込ボタンより、必要事項をご記入の上お申し込みください。

 

お申込後はキャンセルできませんのでご注意ください。

※申し込み人数が開催人数に満たない場合など、状況により中止させていただくことがございます。

 

 

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