生分解性プラスチック(ポリ乳酸)のリサイクルと材料設計【提携セミナー】
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もっと見る開催日時 | 2023/7/14(金)10:00-17:00 |
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担当講師 | 望月 政嗣 氏 |
開催場所 | Zoomによるオンラインセミナー |
定員 | - |
受講費 | 【オンラインセミナー(見逃し視聴なし)】:49,500円 【オンラインセミナー(見逃し視聴あり)】55,000円 |
★各種用途における使用期間に応じた生分解性プラスチックの各種リサイクル適性および
対応する材料設計指針とは?
<真の持続可能な資源循環型社会を目指す>
生分解性プラスチック(ポリ乳酸)の
リサイクルと材料設計
【提携セミナー】
主催:株式会社情報機構
真に持続可能な資源循環型社会の構築を目指す上で、枯渇性化石資源を原料とし地球温暖化ガスの増大や海洋プラ汚染問題を招来する既存の石油系プラスチックをベースとするプラスチックリサイクル論は単なる目先の対症療法に過ぎず、真の解決策とはなり得ない。
本講では、自然界が有する真のリサイクルシステムである物資循環(炭素循環)にリンクした生分解性バイオマスプラとして近年世界的に新設・増産計画が相次ぐポリ乳酸を先進的モデルとして、マテリアルリサイクルやケミカルリサイクルはもとより、これまでのリサイクル論には欠落しているバイオリサイクルのあるべき姿を総括する。
すでに既存汎用石油系プラと同等以上の性能・機能を有するポリ乳酸は、その特異的な生分解機構により、使い捨ての短期使用から長期使用耐久性構造材料まで製品寿命を制御することが可能である。
本講では、短・中期使用製品に求められるバイオリサイクルやケミカルリサイクル適性および長期使用製品に求められるマテリアルリサイクル適性に関するポリ乳酸の材料設計指針について論究する。
◆受講後、習得できること
- 自然界の真のリサイクルシステムである炭素循環にリンクした生分解性バイオマスプラ
- プラスチックリサイクルのあるべき先進的モデルとしてのポリ乳酸
- ポリ乳酸の分解(開始・速度)制御及び高性能・高機能化材料設計技術とその応用展開
担当講師
元京都工芸繊維大学 特任教授
高分子学会フェロー 工学博士 望月 政嗣 先生
*ご専門:
高分子材料科学、特にバイオプラスチックや生分解性高分子、高分子の高性能・高機能化材料設計と成形加工技術、繊維・不織布の構造と物性
*ご略歴:
1968年 京都大学工学部高分子化学科卒。京都大学工学部助手を経て
1969年 ユニチカ㈱入社、中央研究所から大阪本社技術開発企画室を経て
2003年 理事、テラマック事業開発部長。この間山形大学と京都工芸繊維大学客員教授、京都工芸繊維大学バイオベースマテリアル研究センター特任教授兼務
2007年 ユニチカ㈱定年退職後、京都工芸繊維大学繊維科学センター特任教授(常勤)として5年間勤務。この間、日本バイオプラスチック協会(JBPA)識別表示委員会委員長、(社)繊繊学会理事関西支部長等を歴任。繊維学会功績賞、日経BP技術賞、その他を受賞。
*主な著書:
「生分解性プラスチック入門―生分解性プラスチックの基礎から最新技術・製品動向まで―」(CMCリサーチ)
「生分解性プラスチックの素材・技術開発―海洋プラスチック汚染問題を見据えて―」(NTS)
「バイオプラスチックの素材・技術最前線」(シーエムシー出版)
「生分解性ポリマーのはなし」(日刊工業新聞社)、その他多数。
セミナープログラム(予定)
1.地球環境・資源・廃棄物問題とプラスチック
1.1 石油系非生分解性プラスチックが内包する基本的問題点とその抜本的解決策
1) 原料の石油/化石資源は50年後には枯渇
→原料は枯渇性化石資源から再生可能なバイオマス資源への転換
2) 焼却による地球温暖化ガスの増大
→化石資源からカーボンニュートラルなバイオマス資源への転換
3) 海洋プラスチック汚染などの廃棄物問題
→非生分解性プラスチックから生分解性プラスチックへの転換
結論:バイオマス由来生分解性プラスチック/生分解性バイオマスプラへの転換
1.2 日本におけるプラスチック廃棄物処理方法の現状と課題
*石油系プラの焼却をサーマルリサイクル(和製英語)と呼称し正当化するのは世界的に日本だけ、真のリサイクルではない!
*石油系PETボトルをマテリアルリサイクルしても問題の先送り(目先の対処療法)に過ぎず、真の解決策とはなり得ない!
1.3 世界の法規制と業界動向
2.自然界が有する真のリサイクルシステムとは
2.1 有機化合物を構成する基本原子は炭素(C)
2.2 地球上に生命が誕生して38億年、地球は何故廃棄物で埋もれなかったのか?
2.3 有機化合物の物質循環としての炭素循環
2,4 自然界の炭素循環にリンクした生分解性バイオマスプラ
2.5 バイオプラスチックに関する学術・技術用語の正しい理解
1) バイオプラスチックとバイオマスプラスチックの違いとは?
2) 日本バイオプラスチック協会(JBPA)識別表示制度(2021年9月改定)
① 生分解性プラ
② 生分解性バイオマスプラ
③ バイオマスプラ
3) 生分解性とは…微生物が資化・代謝して無機化(CO2ガス発生)すること
3.プラスチックリサイクルの先進的モデルとしてのポリ乳酸
3.1 自然から生まれ自然に還るポリ乳酸
1) 安全性、食品衛生性…食品衛生法告示370号
2) 抗菌・防カビ性…繊維の抗菌・防臭加工新基準、プラスチックのカビ抵抗性試験
3) 環境低負荷特性…ライフサイクルアセスメント(LCA)による客観的・定量的評価
4) 生分解性…ISO 14855/JIS K6395、ISO 15985/JIS K6398
3.2 マテリアルリサイクル…配膳トレーからプランターへ(2005年 愛地球博)
3.3 ケミカルリサイクル…熱分解/選択的解重合による原料ラクチドへの還元
3.4 バイオリサイクル
1) グローバルには自然界のリサイクルシステムの物質循環(炭素循環)にリンク
2) ローカルには製品使用後に有機性廃棄物(生ごみ)と共にバイオリサイクル
① 堆肥化(好気性下)→肥料、土壌改良剤
② バイオガス化(嫌気性下、高温乾式メタン発酵)→生ごみ発電、ボイラー
4.ポリ乳酸の生分解機構、分解(開始・速度)制御技術と製品寿命(耐久性)
4.1 生分解性プラスチックの生分解機構
1) 酵素分解型…微生物産生ポリエステル(天然高分子)
2) 非酵素分解(加水分解)型…ポリ乳酸(合成高分子)
4.2 ポリ乳酸の分解開始制御機構
1) 2段階2様式の特異的な生分解機構…生分解性と耐久性の両立可
・第一ステップ…化学的加水分解による分子量低下(強度低下)と形状崩壊
・第二ステップ…生成した水溶性乳酸を微生物が資化・代謝(生分解)
2) Tg:58℃≒堆肥化温度…分解開始トリガー/自動スイッチオン機構内包
4.3 ポリ乳酸の分解速度制御技術と製品寿命…短期使用から長期耐久性構造材料まで
1) タイプS(残留ラクチド:多)…分解速度速い/製品寿命短い
2) タイプM(残留ラクチド:少)…中程度
3) タイプL(残留ラクチド:少、COOH末端基封鎖)…分解速度遅い/製品寿命長い
5.ポリ乳酸の高性能化材料技術と製品・市場開発動向
5.1 第二世代ポリ乳酸…高L組成PLA (high %L PLA), %D<0.5%,
5.2 ポリ乳酸の高性能化材料設計技術
1)衝撃性…耐衝撃性改良剤、PLA+PBAT又はPBSブレンド体
2)耐熱性(透明耐熱性)…分散型核剤(溶解型核剤)、結晶化促進剤
3)寸法安定性
5.3 ポリ乳酸レジンメーカー
1)ニートレジン…ネイチャーワークス、トタル・コービオン、豊原集団他
2)コンパウンドレジン(高性能・高機能化PLAレジン)…テラマックR/ユニチカ
5.4 ポリ乳酸の成形加工と製品・市場開発動向
1) 成形加工分野
繊維・不織布・モノフィラメント、フィルム・シート、真空成形、射出成形、発泡成形(押出発泡、ビーズ発泡)、ブロー成形
2) ポリ乳酸製品・市場開発動向…多数の製品写真を紹介
① 自然環境下で使用する農林・園芸・土木・水産資材
② 短期間(~1年)使用の使い捨て食品容器・包装材、食器具、生活・衛生資材
③ 中期間(3~5年)使用の衣料、生活雑貨、産業資材
④ 長期間(5~10年以上)使用の電気・電子機器筐体・部品、リターナブル食器、自動車内装部品、産業資材
6.質疑応答
公開セミナーの次回開催予定
開催日
2023年7月14日(金) 10:00-17:00
開催場所
Zoomによるオンラインセミナー
受講料
【オンラインセミナー(見逃し視聴なし)】:1名49,500円(税込、資料付)
*1社2名以上同時申込の場合、1名につき38,500円
【オンラインセミナー(見逃し視聴あり)】1名55,000円(税込、資料付)
*1社2名以上同時申込の場合、1名につき44,000円
*学校法人割引;学生、教員のご参加は受講料50%割引。
●録音・録画行為は固くお断り致します。
備考
※配布資料・講師への質問等について
●配布資料は、印刷物を郵送で送付致します。
お申込の際はお受け取り可能な住所をご記入ください。
お申込みは4営業日前までを推奨します。
それ以降でもお申込みはお受けしておりますが(開催1営業日前の12:00まで)、
テキスト到着がセミナー後になる可能性がございます。
●当日、可能な範囲で質疑応答も対応致します。
(全ての質問にお答えできない可能性もございますので、予めご容赦ください。)
●本講座で使用する資料や配信動画は著作物であり
無断での録音・録画・複写・転載・配布・上映・販売等を禁止致します。
お申し込み方法
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