フィルム製膜における延伸・配向制御,その評価と応用【提携セミナー】
開催日時 | 2025/6/24(火)9:50~17:10 |
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担当講師 | 宝田 亘 氏 |
開催場所 | Zoomによるオンライン受講 |
定員 | 30名 |
受講費 | 66,000円(税込) |
★応力,変形挙動,厚み精度,表面構造とフィルム物性との相関性
★テンション制御,延伸温度と速度,溶融粘度の条件最適化
★衝撃性低下,透明性低下,破断現象,肌荒れ,偏肉,ボーイング,ネッキング,ドローレゾナンス ・・・ 各種トラブルと対策
フィルム製膜における延伸・配向制御,その評価と応用
【提携セミナー】
主催:株式会社技術情報協会
講座内容
高分子のフィルムや繊維を延伸することによって、分子が配向すると共に、配向結晶化と呼ばれる特徴的な結晶化が起こり、力学特性、光学的性質、熱物性など物性値も大きく変化する。また、結晶化に伴う物性変化はその後の延伸性にも大きな影響を与える。 本講義では、まずは非晶性高分子フィルムの延伸過程における分子配向形成機構について、いくつかの樹脂における実測結果を元に、モデル化の手法も含め解説を行う。その上で、結晶性高分子のフィルム延伸過程において発生する配向結晶化について、PET等における実測結果の解説と、PLAで示された延伸性への影響について解説を行う。
習得できる知識
・高分子延伸プロセスにおける分子配向形成メカニズムと結晶化挙動
・フイルム延伸における分子配向・構造発現-制御技術と応用例-
・フィルム延伸技術と延伸過程における構造発現・評価技術
・光学フィルムの延伸プロセスシミュレーションによる光学特性解析
・赤外・ラマン分光法によるフィルム延伸・配向結晶性の解析と応用
担当講師
【第1部】信州大学 繊維学部 先進繊維・感性工学科 准教授 博士(工学) 宝田 亘 氏
【第2部】P&Pリサーチ 代表 石原 英昭 氏
【第3部】山形大学 大学院 有機材料システム研究科 教授 博士(工学) 伊藤 浩志 氏
【第4部】日本ゼオン(株) 総合開発センター 生産技術研究所 博士(工学) 佐藤 隆 氏
【第5部】日本分光(株) 光分析ソリューション部 ソリューション技術課 係長 田村 耕平 氏
セミナープログラム(予定)
【9:50~11:10】
第1部 高分子延伸プロセスにおける分子配向形成メカニズムと結晶化挙動
●講師 信州大学 繊維学部 先進繊維・感性工学科 准教授 博士(工学) 宝田 亘 氏
1.延伸過程における分子配向形成
1.1 延伸過程における分子配向の形成と配向緩和
1.2 分子配向形成への延伸温度の影響
1.3 分子配向形成への延伸速度の影響
1.4 分子配向のモデル化
1.4.1 応力光学則と修正応力光学則
1.4.2 Multi.Mode Maxwell Model
1.5 多段延伸過程における分子配向形成
2.延伸過程における結晶化
2.1 PETフィルムの延伸過程における結晶化
2.1.1 一軸延伸過程
2.1.2 二軸延伸過程
2.1.3 PETフィルムにおける分子配向と結晶化速度の関係
2.2 PLAフィルムの延伸過程における結晶化と延伸性
2.2.1 PLAフィルムの延伸過程における結晶化
2.2.2 PLAフィルムの多段延伸過程における結晶化と延伸性への影響
【質疑応答】
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【11:20~12:40】
第2部 フイルム延伸における分子配向・構造発現-制御技術と応用例-
●講師 P&Pリサーチ 代表 石原 英昭 氏
1. はじめに
2. フイルム成形の基本技術
2.1 分子配列制御技術
2.2 表面・界面制御技術
2.3 材料設計・制御技術
3. フイルム延伸における現象~構造
3.1 2軸延伸における高次構造変化
3.2 2軸延伸におけるボーイング現象
3.3 延伸による複屈折率発現
3.4 二重配向性と分子構造
3.5 延伸発熱と高次構造
3.6 一軸延伸とフイルムの収縮率発現
3.7 延伸による表面構造の発現
4. おわりに
【質疑応答】
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【13:20~14:40】
第3部 フィルム延伸技術と延伸過程における構造発現・評価技術
●講師 山形大学 大学院 有機材料システム研究科 教授 博士(工学) 伊藤 浩志 氏
1.フィルム延伸過程における現象
1.1 高分子材料とフィルム成形加工技術
1.2 延伸過程と光学異方性発現の関係
1.3 一軸および二軸延伸と配向挙動
2.結晶性フィルム延伸過程における構造発現および評価技術
2.1 延伸フィルムの構造・物性評価
2.2 国内外のフィルム延伸の研究開発動向
2.3 フィルム成形・延伸過程におけるオンライン光学異方性計測
3.非晶性光学フィルム延伸過程における構造発現および評価技術
3.1 一軸延伸と分子配向特性
3.2 光学延伸フィルムの構造・物性評価
3.3 フィルム延伸・緩和過程におけるオンライン構造計測(研究開発動向含)
【質疑応答】
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【14:50~16:10】
第4部 光学フィルムの延伸プロセスシミュレーションによる光学特性解析
●講師 日本ゼオン(株) 総合開発センター 生産技術研究所 博士(工学) 佐藤 隆 氏
1.光学フィルムの延伸プロセスと用途
1.1 ディスプレイにおける位相差フィルム
1.2 ロールフィルム製造における延伸プロセス
1.3 光学フィルムの特性
2.延伸フィルムの配向状態
2.1 高分子の高次構造と配向状態の定量化
2.2 応力-光学則による力学特性と分子鎖配向
2.3 弾塑性材料の光学特性モデル
3.フィルム延伸シミュレーションによる光学特性解析
3.1 フィルム延伸過程の弾塑性シミュレーション
3.2 応力・ひずみ状態による屈折率楕円体モデル
3.3 入力エネルギーと緩和過程のモデル化
【質疑応答】
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【16:20~17:10】
第5部 赤外・ラマン分光法によるフィルム延伸・配向結晶性の解析と応用
●講師 日本分光(株) 光分析ソリューション部 ソリューション技術課 係長 田村 耕平 氏
1.赤外(IR)分光法とラマン分光法の原理
1.1 赤外分光法の原理
1.2 ラマン分光法の原理
1.3 赤外分光法とラマン分光法の比較
2.FTIRを用いた主な測定手法・配向測定事例
2.1 偏光子による透過測定でのフィルムの配向評価
2.2 偏光ATR付属品によるフィルムの3次元的配向評価
2.3 各種アプリケーション事例
2.4 赤外顕微鏡による微小領域のフィルムの配向評価
3.ラマン分光光度計を用いた主な測定手法・配向測定事例
3.1 フィルムの深さ方向・ポリマーの結晶化度測定
3.2 ラマン測定と偏光
3.3 フィルムなどの偏光測定
3.4 フィルムの配向測定
【質疑応答】
公開セミナーの次回開催予定
開催日
2025/6/24(火)9:50~17:10
開催場所
Zoomによるオンライン受講
受講料
1名につき66,000円(消費税込、資料付)
〔1社2名以上同時申込の場合のみ1名につき60,500円〕
備考
資料は事前に紙で郵送いたします。
お申し込み方法
★下のセミナー参加申込ボタンより、必要事項をご記入の上お申し込みください。
※お申込後はキャンセルできませんのでご注意ください。
※申し込み人数が開催人数に満たない場合など、状況により中止させていただくことがございます。