ポリ乳酸の基礎および 材料・製品設計指針【提携セミナー】
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開催日時 | 2021/05/28(金) 10:00~17:00 |
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担当講師 | 望月 政嗣 氏 |
開催場所 | Zoomによるオンラインセミナー |
定員 | - |
受講費 | 【オンラインセミナー(見逃し視聴なし)】:49,500円 【オンラインセミナー(見逃し視聴あり)】:55,000円 |
<生分解性からスマートプラスチックへ>
ポリ乳酸の基礎および材料・製品設計指針
★生分解プラスチックの中でも本命と目される「ポリ乳酸」の基本的な生分解挙動・特性とは?
抗菌・防カビ性や、現状の耐熱性・耐久性の達成レベルは?
★高性能化に向けた材料設計・成形加工技術や各種応用に向けた製品設計の指針までを網羅!
【提携セミナー】
主催:株式会社情報機構
海洋プラスチック汚染などの地球環境・資源・廃棄物問題の背景下、生分解性プラスチックの中核素材としてのポリ乳酸(PLA)が一躍脚光を浴びる中で、今や世界的にPLA生産設備の新設・増産計画が目白押しである。
本講では、何故にPLAが選択されるのか?PLAの基礎と最新技術・市場開発動向を展望する中で、その単純な化学構造の中に秘められた単なる生分解性プラスチックではない、数々の魅力的な高性能・高機能性を有する次世代スマートプラスチックとしての可能性を明らかにし、具体的な材料・製品設計指針として提示する。
ポリ乳酸に関して産学両分野で35年間有余、基礎・応用研究から技術・事業開発までの実績を有する世界的第一人者による覚醒のセミナーである。
≪受講対象者≫
ポリ乳酸の基礎知識を習得したい初級者から先端技術の習得を目指す上級者まで
≪得られる知識≫
・海洋プラ汚染の実態と地球環境保全・資源循環型社会に向けての法規制動向
・ポリ乳酸の基本特性と高性能・高機能化材料設計・成形加工技術
・ポリ乳酸の短期~長期使用の製品設計指針と用途・市場開発動向
担当講師
元 京都工芸繊維大学 特任教授
高分子学会 フェロー 工学博士 望月 政嗣 氏
セミナープログラム(予定)
1.地球環境・資源・廃棄物問題と生分解性プラスチック
…ポリ乳酸には資源枯渇も、地球温暖化も、廃棄物問題も存在しない!
1.1地球環境・資源・廃棄物問題の抜本的解決のために
1) 地球上に生命が誕生して38億年、地球はなぜ廃棄物で埋もれなかったのか?
2) 自然界が有する真のリサイクルシステムである炭素循環へのリンク
3) 海洋プラスチック汚染の実態と生分解性プラスチックの役割
1.2 生分解性プラスチックの識別表示と環境負荷低減効果
1) グリーンプラ・マーク…日本バイオプラスチック協会(JBPA)識別表示制度
2) カーボン・フットプリント…LCAによる環境負荷の客観的・定量的評価
1.3 持続的な資源循環型社会の建設のために
1) 欧米グリーンガイド指針…ポイ捨てを助長する生分解性表示は禁止、生ゴミ等の有機廃棄物の再資源化(堆肥化)とのリンク
2) 生分解性プラスチックの堆肥化可能(compostable)認証基準
1.4 世界の法規制と業界動向
1) 世界の法規制動向
2) 業界動向…世界ラーメンサミット「大阪宣言」:ラーメン容器を生分解性に!
2.高性能・高機能性構造材料としてのポリ乳酸
…単なる生分解性プラスチックではない、高機能性の次世代スマートプラスチック!
2.1 ポリ乳酸…結晶性脂肪族ポリエステル樹脂(Tg/Tm=58℃/175℃)
2.2 生分解性…非酵素分解型((加水分解型):2段階2様式の特異的な生分解機構
1) 分解制御機構…分解開始のトリガー/自動的スイッチオン機構内蔵
・通常環境下では既存の石油系プラスチックと同様に長期間使用が可能
・使用後に堆肥中(58±2℃)に投入すると、生ごみと同等速度で堆肥化可能
・生分解性機能が求められる用途と長期耐久性が求められる用途の両面展開が可能
2) 様々な環境下における生分解挙動
① 自然環境下…土壌中、海水中(いずれも約3年半で形状崩壊、5年で分解消滅)
② 再資源化工程…生ごみと同等に堆肥化(好気性下)又はバイオガス化(嫌気性下)
・生分解性プラスチックの理想像とは室温環境下ではほとんど分解せず、自然環境下での分解速度は穏やかで一定の製品寿命(奉仕期間)を確保することができ、使用後の再資源化(堆肥化)工程では生ごみと同等に速やかに分解すること!
2.3 安全衛生性と抗菌・防カビ性
1) 食品衛生性…食品衛生法370号適合
2) 抗菌・防カビ性
① プラスチックのカビ抵抗性試験JIS Z-2911
② 繊維製品新機能評価協議会抗菌防臭加工新基準
③ ネズミ耐食害性試験
・微生物産生系ポリエステルやデンプン系はカビが生え易いが、ポリ乳酸は生分解性にも拘らず逆に生え難い!人間の肌と同じ弱酸性!
2.4 耐衝撃性
1) 電気・電子機器筐体:9.6 kJ/cm2(シャルピー衝撃強度)
2) シート成形品:落球法(100gの重りを50㎝の高さから)/DuPont法
2.5 耐熱性
1) 食品容器・食器:熱湯注入や電子レンジ加熱(130℃ x 5分)可能
2) 耐久性構造材料:荷重たわみ温度(DTUL):150℃(under 0.45Mpa)
3) 透明耐熱性:ヘイズ<5%、130℃(開発中)
2.6 耐久性(室温環境下)
1) 通常のポリ乳酸:3~5年
2) 耐久性処方ポリ乳酸:5~10年以上
・耐久性処方を施しても生分解性機能は失われない!
3.ポリ乳酸の高性能・高機能化材料設計と成形加工技術
3.1 結晶性高分子の結晶化挙動
1) Melt Crystallization…押出成形、射出成形、ダイレクトブロー成形
2) Cold Crystallization…真空成形、発泡成形、インジェクションブロー成形
3.2 第二世代ポリ乳酸…高L組成PLA (high %L PLA), %D<0.5%,
1) D-乳酸共重合比(%D)が結晶化速度に及ぼす影響
2) 物性改善効果…耐熱性、寸法安定性。成形加工性
3.3 ポリ乳酸の高性能・高機能化材料設計技術
1) 耐衝撃性…可塑剤又は耐衝撃性改良剤、PLA+PBAT又はPBSブレンド体
2) 耐熱性(透明耐熱性)…分散型核剤(溶解型核剤)、結晶化促進剤
3) 耐久性(耐湿熱性)…加水分解抑制剤
3.4 成形加工法と成形加工性支配因子
1) 溶融押出過程…溶融粘度、溶融張力⇔分子量、架橋密度依存性
2) 冷却固化過程…Tg又は結晶化速度⇔冷却速度、変形速度依存性
4.ポリ乳酸の製品設計と市場開発動向
4.1 高性能・高機能性PLA一次加工製品(繊維・不織布、フィルム、射出成形、発泡成形、押出成形、ブロー成形用樹脂)…テラマック(Terramac)R/ユニチカ
*PLAの性能レベルは既に汎用プラスチックと同等以上を達成!
4.2 ポリ乳酸の製品・市場開発動向
1) 食品容器・包装材…青果物容器、使い捨て食器具、インスタントラーメン容器、紙コップ、リターナブル食器、ティバッグ、生ゴミ袋、生ごみ水切りネット
2) 農林・土木・園芸・水産分野…農業用マルチフィルム、防草・植栽シート、バーチカルドレインシート、植樹ポット、シェ-ルガス採掘目止材、養殖筏浮き
3) 生活雑貨分野…レジ袋、エコバッグ、タオル、ワイパー、シュリンク包装・ラベル、封筒窓貼り、ブリスターパック
4) 耐久性構造材料…電子機器筐体・部品、自動車内装材、ヘルメットライナー、3Dプリンター用フィラメント
5.質疑応答
公開セミナーの次回開催予定
開催日
2021年5月28日(金 )10:00~17:00
開催場所
【Live受講】 Live配信セミナー(リアルタイム配信) ※会社・自宅にいながら学習可能です※
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★ Zoomによるオンライン配信
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については、こちらをご参照ください
受講料
【オンラインセミナー(見逃し視聴なし)】
49,500円(税込、資料付) *1社2名以上同時申込の場合、38,500円
【オンラインセミナー(見逃し視聴あり)】
55,000円(税込、資料付) *1社2名以上同時申込の場合、44,000円
*学校法人割引;学生、教員のご参加は受講料50%割引
配布資料
配布資料は、印刷物を郵送で送付致します。
お申込の際はお受け取り可能な住所をご記入ください。
お申込みは4営業日前までを推奨します。
それ以降でもお申込みはお受けしておりますが(開催1営業日前の12:00まで)、
テキスト到着がセミナー後になる可能性がございます。
備考
当日、可能な範囲で質疑応答も対応致します。
(全ての質問にお答えできない可能性もございますので、予めご容赦ください。)
本講座で使用する資料や配信動画は著作物であり、無断での録音・録画・複写・転載・配布・上映・販売等を禁止致します。
お申し込み方法
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